女の人の価値は、美しさだけではない。
どれほど純粋に自分を愛してくれるかだ…そんな風に思っていました。
でも、あの女のおかげで僕はやっと気がついたんです。
異常なほどの愛情が、女の人を、そして関わる人間の人生すらを壊してしまうってこと、
純粋な愛情は行き過ぎると執着に変わり、執着は憎しみへと変貌を遂げるってことを…
少し長いけれど、どうか僕の話を、聞いてください―
堂島ユウキの目の前に突如現れた黒髪の美女・ひとみ。出会ったその日に一夜を共にするが、彼女の異常性に気がつき、女友達の雅子の力を借りてついにひとみと決別、ユウキは雅子と結婚した。
大学時代からの想いを成就させた雅子は、妊娠して幸せの絶頂にいるが、ある日新居にひとみからの謎の小包が届く。
中身を見たユウキは、ひとみが滞在するホテルの部屋に駆け付けるのだった。
彼女は、私の人生のすべて
ひとみが生まれたのは、とてもとても寒い日でした。
けれど、破水して病院へ行くまでの道のりに見た月が、素晴らしく綺麗だった。
あれは、満月だったんじゃないかしら。
満月の日って不思議と、産気づく妊婦さんが多いんですって。看護師さんがそんな風に教えてくれたのを、しっかり......
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