あなたは、わたしのもの Vol.11

「サバサバした女を演じてたの」。正攻法では男に愛されなかった女が、リッチなイケメンの妻になった手口

女の人の価値は、美しさだけではない。

どれほど純粋に自分を愛してくれるかだ…そんな風に思っていました。

でも、あの女のおかげで僕はやっと気がついたんです。

異常なほどの愛情が、女の人を、そして関わる人間の人生すらを壊してしまうってこと、

純粋な愛情は行き過ぎると執着に変わり、執着は憎しみへと変貌を遂げるってことを…

少し長いけれど、どうか僕の話を、聞いてください―


堂島ユウキの目の前に突如現れた黒髪の美女・ひとみ。ユウキは次第に彼女の異常性に気がつき、ついにひとみと決別した。

女友達の雅子と結婚したユウキは、雅子から妊娠報告を受け、幸せの真っ只中。しかし、失意のうちに実家に帰ったはずのひとみが、ユウキの新居に現れる。

その時、ユウキの妻・雅子は?


堂島雅子、30歳。


「ここに、本当に赤ちゃんがいるんだね」

そういうと、ユウキは私のお腹を丁寧に撫でる。まだ妊娠が判明したばかりで安定期にもなっていないけど、夫のそういう仕草は嬉しかった。

職場には、いつ、どう説明しようか。

比較的女性が働きやすい職場ではあるものの、産休・育休を取った先輩はほぼみんな復帰後に辞めてしまった。

私はしばらく専業主婦をして、子どもが幼稚園に入るころ徐々に社会復帰していけばいいかな、と思う。

だって、別に働かなくても生きていけるから。

結婚して改めて気がついたけど、ユウキのお家はもの凄く裕福だ。

このマンションも、お父様がポンと買ってくださった。

子供を持つとなると、どうしても母親が色々なことを背負わなければならないこの国で、気軽に仕事を辞められる環境は本当にありがたい。

私は、誰よりも幸せだ。だって、早稲田大学時代に知り合ったユウキに、ずっと恋をしていたから。

ユウキが全く私のことをそういう目で見ていないのはわかっていたけど、気の合う仲間という関係なら彼と一緒にどこにでも行けたから、無理してずっとサバサバした女を演じ続けていたのだ。

本当の私は、全くそんな女ではないというのに。

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