セカンドの逆襲 Vol.9

好きだった感情は簡単に消えない。傷心のセカンド女を焚きつけた、大いなる逆襲への道

ー夢は極上の男との結婚。そのためには、どんな努力も惜しまない。

早川香織、26歳。大手IT企業の一般職。

世間は、そんな女を所詮「結婚ゴールの女」と馬鹿にするだろう。

しかし、先入観なんぞに惑わされず、彼女の“秘めたる力”をじっくりと見届けて欲しい。

vsハイスペ男との熾烈な戦いを...!

最高の彼氏だと信じていた拓斗にとって、実は香織はセカンドだった。

パリへの失恋旅で出会った塚田雅也から、香織の持つ凄い可能性を指摘され、“心がときめく物”を探そうと決意する。そんな時、あるサブバッグが目に入り…


―わぁ、もう夜明け…!?

香織は一睡も出来なかった。昨日見かけた素敵なサブバッグから色々と妄想しているうちに、アイデアが溢れて止まらなかったのだ。

こんなことは初めてだった。これまで拓斗のために、料理をあれこれ試行錯誤したり、メイクや髪型のアレンジで夜遅くまで頑張ったことはあったが、ここまで夢中で何かに没頭したことはない。

―心がときめく物を見つけ、とことんやってみなさい。

先日の雅也からの言葉がふと脳裏によぎった。これが彼の言う、“心をときめく物”というモノなのか?

しかしー。

―一体何をどう頑張ればいいの…?こんなのデザインしたって、せいぜい自分用に手作りするのが精一杯だし、販売したとしても、こんなの趣味程度にしかならないよね…。

ふと現実に戻る。

そうなのだ。いくらデザインを頑張ってみたところで、香織は全くの素人なのだ。知識もなければ経験もない。そんな自分がバッグを色々とデザインしてみたところで、何が出来ると言うのだろうか…。

―やっぱり、雅也さんが言ったのは、もっと現実的な資格とか勉強とかだよね…。

香織は一晩かけて描いたアイデアの詰まったノートをそっと閉じ、少し仮眠を取って、残りのパリを満喫することにした。

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