ノリオとジュリエット Vol.8

「手切れ金500万で、別れてほしい」凡庸なサラリーマンを挑発する、招かれざる客の正体

ゲーム機器メーカーの京都本社に勤める一ツ橋紀夫(ひとつばし・のりお)は正真正銘の庶民。

“普通”で平凡な日々を送る紀夫が出会った美女・萬田樹里(まんだ・じゅり)は、なんと全国に名を轟かせる老舗和菓子屋のひとり娘。

距離を縮めていくふたりは紀夫の部屋で一夜を過ごすが、偶然にも紀夫が3年前に別れた元カノ・一二三薫と再会

すると薫は紀夫に「樹里はやめた方がいい」と忠告し、「私とやり直そう」などと言いだす

紀夫は樹里と淡路島へ一泊旅行に出かけるが、京都に戻った翌日に樹里から「しばらく会えなくなった」と連絡が。なんと、樹里の許嫁・貴志にすべて知られてしまっていたのだ。


元どおりの生活


うだるような暑さの中で、目が覚めた。

枕元のスマホに手を伸ばすと、時刻は早くも11時過ぎ。

堪えかねる暑さに、切れてしまったエアコンのスイッチを入れ直すと、紀夫は再びベッドに寝転がる。起き上がる気力が湧いてこないのだ。

予定のない週末は、久しぶりだった。

−し......


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