年内婚約 2017 Vol.20

「彼と、別れて欲しいの」元カノからの挑戦状。外銀美女のド迫力オーラに隠れた、意外な弱み

―私、年内に婚約するー

都心で煌びやかな生活を送る麻里・28歳は、ある日突然、こんな決意を固めた。

女の市場価値を冷静に受け止めれば、20代で結婚した方が絶対お得に決まっている。

掲げた目標は“今年中にプロポーズされる”こと。

麻里は本気の婚活を決意するが、晴れて恋人となった優樹結婚に前向きでない。そんな中、KY男・和也結婚前提の告白を受け、ついに一線を超えそうになる

寸止めで思い止まった麻里だが、優樹が意地悪な元カノ密会する姿を目撃してしまう


「はじめまして。レイコです」

ショックで固まる麻里には全くお構いなしに、あの意地悪な元カノは、優樹と腕を組んだまま自己紹介を始めた。

「やだ、麻里さん。まさか優樹を尾行してたの?別に、心配することなんて何もないのに......」

彼女はわざとらしいくらいに親切そうな声を出すが、その表情は完全に麻里を見下している。

レイコと名乗った元カノは、相当に美しい女だった。

くっきりと整った目鼻立ちはエキゾチックで、黒いロングヘアは艶々と輝いている。細いピンヒールに支えられた脚は長くまっすぐに伸びており、身長約175cmの優樹を少し越すくらいの長身だ。

そして何より、一目で上等なものと分かるムートンコートに、エトープのケリーバッグという高飛車とも言えるアイテムをさらりと纏う風格があった。

30歳外銀女子のド迫力を前に、麻里はただ呆然と立ち尽くすしかできない。

「麻里ちゃん、誤解しないで。レイちゃんとは、本当に仕事の相談が......」

―レ、レイちゃん...?

焦りながらも元カノを愛称で呼ぶ優樹の声で、麻里ははっと我に返る。修羅場は慣れているはずだが、この屈辱的な状況には耐えられなかった。

「麻里ちゃん、待って...!麻里ちゃん!!」

気づくと麻里は、駆け足でその場から逃げていた。自分を引き留める優樹の声が、背中に小さく響いていた。

【年内婚約 2017】の記事一覧

もどる
すすむ

おすすめ記事

もどる
すすむ

東京カレンダーショッピング

もどる
すすむ

ロングヒット記事

もどる
すすむ
Appstore logo Googleplay logo