僕たち夫婦の最後の夜。先に沈黙を破ったのは僕の方だった。
「利奈が最初に飲んだお茶だな」
「えっ?」
妻の反応に、僕は自分が思ったままを声に出してしまったことに気が付いた。
こぼれたお茶を拭く手を止め、怪訝な顔を向ける妻を見ながら、しまった、と思ったがもう遅い......
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僕たち夫婦の最後の夜。先に沈黙を破ったのは僕の方だった。
「利奈が最初に飲んだお茶だな」
「えっ?」
妻の反応に、僕は自分が思ったままを声に出してしまったことに気が付いた。
こぼれたお茶を拭く手を止め、怪訝な顔を向ける妻を見ながら、しまった、と思ったがもう遅い......
港区在住。遊びつくした男が、40歳で結婚を決意。
妻には、15歳年下で、世間知らずな箱入り娘を選んだ。なにも知らない彼女を「一流の女性」に育てたい。そんな願望もあった。
誰もが羨むリッチで幸せな結婚生活を送り、夫婦関係もうまくいっていたはず…だったのに。
世間を知り尽くして結婚した男と、世間を知らずに結婚してしまった女。
これは港区で実際に起こった、「立場逆転離婚」の物語。
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