年内婚約 2017 Vol.9

鳴らないスマホに焦るモテ女。運命の(#はずの)彼は、ただの草食系?それとも...

―私、年内に婚約するー

都心で煌びやかな生活を送る麻里・28歳は、ある日突然、こんな決意を固めた。

女の市場価値を冷静に受け止めれば、20代で結婚した方が絶対お得に決まっている。

掲げた目標は“今年中にプロポーズされる”こと。

麻里は本気の婚活を決意したが、優良物件の男たちとのデートはうまく行かず元彼に心なびくものの「結婚」という言葉を出した途端に引かれてしまう。そして麻里は、とうとう自分を騙した既婚男・浩一利用し運命の男に出会ったはずだが...?


―なんで、連絡が来ないのよ...?

先週末の、優樹との劇的な出会いから一週間。

あれほど話が盛り上がり、たしかな手応えがあったにも関わらず、優樹からの連絡はなかった。

単純に麻里が前のめりであっただけという可能性もゼロではないが、10代の頃から東京恋愛市場で相当の場数を踏んで来たのだから、自分に興味を持った男を見極めるくらいの勘は備えている。

あの日の優樹の様子や反応を冷静に思い返してみても、その後の発展はともかく、少なくとも一度は誘われてもいいはずだ。

―なんで...。なんでなんでなんで?

控えめに言ってもかなりモテる自分が、普段よりもずっと愛想を振りまき、あれほどピュアでロマンチックな気分に浸ったというのに。

優樹だって「また会いたい」と、熱い視線で自分を見つめていたではないか。

あるいは、実は彼の方が一枚上手で、ただ思わせぶりな態度をとられただけなのだろうか。いや、どう考えても、優樹はそんな男ではないはずだ。

―私のこと、忘れちゃったわけ...?

やっと現れた白馬の王子様。彼だけは、どうしても見過ごせない。

麻里は悶々とした思いを抱えながら、ひどく頭を悩ませていた。

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