「...麻里ちゃん、コレ、ずっと欲しがってたでしょ?」
サトシが取り出したカルティエの箱の中には、ダイヤ付きのピンクゴールドのベニュワールの時計が、上品におさまっていた。
『珀狼』のカウンター席の薄暗い照明をうけて、それはまさに目が眩むような輝きを放っている。
「う......
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「...麻里ちゃん、コレ、ずっと欲しがってたでしょ?」
サトシが取り出したカルティエの箱の中には、ダイヤ付きのピンクゴールドのベニュワールの時計が、上品におさまっていた。
『珀狼』のカウンター席の薄暗い照明をうけて、それはまさに目が眩むような輝きを放っている。
「う......
―私、年内に婚約するー
都心で煌びやかな生活を送る麻里・28歳は、ある日突然、こんな決意を固めた。
というのも、麻里は気づいてしまったのだ。
“女は30歳過ぎてからが魅力的?年齢を重ねるほど、色気が増す?”
女の市場価値を冷静に受け止めれば、20代で結婚した方が絶対お得に決まっている。
掲げた目標は“今年中にプロポーズされる”こと。本気を出した女のリアルな婚活奮闘が、今、はじまる。
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