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注文の多い女たち Vol.3

注文の多い女たち:久々に現れた”私を好きだ”という人。でも、一体私の何がウケた?

「最近、良い出会いがない」

未婚・美人の女性に限って、口を揃えて言う言葉である。

しかしよくよく話を聞いてみると、その言葉の真意はこうだ。

「理想通りの、素敵な男性がいない」

フリーランスでバイヤーをしている岡村亜希(32)も、そんな注文の多い女のひとり。

後輩の結婚式2次会で若いだけの女に惨敗した亜希は、友人・エミと一緒に良縁祈願に出かける。

京都・鈴虫寺の住職から「あれこれ条件をつけてはいけない」と諭されたふたりは、それぞれ「ふさわしい人」を探し始めるが...


人のことならわかるのに...


「乾杯!やっぱり、夏の京都は最高ね」

エミの弾む声で、女ふたり、シャンパングラスを重ねた。

夜風に乗って届く水音と、納涼床を楽しむ人々の語らう声が風流なBGMとなって聞こえてくる。

「さすがエミ、いいお店知ってるね」

せっかくこの時期に来たのだからと、鴨川沿い......


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注文の多い女たち

「最近、良い出会いがない」

未婚・美人の女性に限って、口を揃えて言う言葉である。

しかしよくよく話を聞いてみると、その真意はこうだ。

「理想通りの、素敵な男性がいない」

経験値が高いゆえに、自分のことは棚に上げて「あれはダメ」「そこがイヤ」と、男性に注文ばかりをつける女たち。

これはそんな自らの首を絞めている、全東京ガールに捧げる物語である。

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