雑居ビルの隠れ家で楽しむ東京人が求める京料理『くいもんや す多ち (すだち)』
新橋
高級店が立ち並ぶ銀座八丁目の雑居ビル。そう聞くとなかなかハードルが高いと感じてしまうけれど、この場所で、リーズナブルに京料理が楽しめるとあって人気なのが『くいもんや す多ち (すだち)』。
小さなエレベーターにのって3階へ。扉を入るとそこにはキッチンをぐるりと囲う12席のカウンターに、溢れんばかりのお客さん!
そのカウンターに並ぶのが大鉢に盛られたおばんざいだ。この味が、まさに東京人が求める京料理。
高級過ぎず、それでいてカジュアル過ぎないバランス感覚が絶妙。
カウンターの奥では京都出身という女将さんがテキパキと料理を捌いていく。もちろん、すべての料理も女将さんの腕により仕上がっているのだろう。
まわりのスタッフの方は全員女性で、この店の柔らかい雰囲気を創り上げている。
注文をしようとすると、メニューが見当たらない。そう、ここにはメニューがなく、カウンターに並ぶおばんざいから好きなものをオーダーしたり、食べたい食材と調理方法を選んでオーダーするスタイル。
大鉢のおばんざいはどれも美味しく、ついついオーダーしすぎてしまうほど。
お酢の酸味がさっぱりと美味しい「キュウリとワカメの酢の物」やどこか懐かしさを感じられる「カニのポテトサラダ」、甘辛に味付けされたと半熟卵でいただく「肉豆腐」など、ほっこりするメニューのラインナップについつい箸が進む。
カウンターで存在感を放っていた「ズワイガニ」は半分からもオーダー可能。しっとりとした身にレモンをきゅっと絞って、贅沢に味わいたい。日本酒に合わせて、蟹味噌までしっかり堪能しよう!
雑居ビルの中の京料理というギャップと1万円でおつりが来てしまう程にリーズナブルな価格設定は、銀座で持っておくべき切り札のひとつだろう。
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