結婚願望のない男 Vol.17

男は、結婚しない=“楽”なの?心許した恋人と破局を選んだ独身貴族の本音

私の大好きな彼氏には、結婚願望がない。

それを知ったのは、30歳の誕生日。順調な交際を2年も過ごした後だった。

東大卒のイケメン弁護士・吾郎との「結婚」というゴールを、疑うことのなかった英里。彼が結婚願望ゼロと知った日から、不安と焦りが爆発。

とうとう吾郎との破局を迎えた英里は、傷心を乗り越え、結婚願望のある男・きんちゃんと平和な交際をスタートする。しかし、偶然再会した吾郎と再び喧嘩になり、ついにきんちゃんとの結婚を決意した...?


「瑠璃子のお兄さんって、あんなにカッコイイのに、変わってるよね......」

瑠璃子は小さな頃から、6つ年上の兄の吾郎が変わり者であるということを、周囲から幾度となく知らされて生きてきた。

成績優秀、スポーツ万能、そして何より凡人離れした容姿をした吾郎は自慢の兄であったが、どうしてだか、変に頑固でひねくれた面がいつも目立っていた。

授業中に、新任の女教師を理詰めして泣かせる。
女の子たちからのラブレターを、読まずに捨てる。
「アホばっかり」と、男友達もほとんど作らない。

家庭環境が悪かったわけでも、幼少期にトラウマを負ったわけでもない。

家族はむしろ仲が良く、メガバンクに勤める父と専業主婦である母にたっぷり愛情を注がれ、二人はすくすくと健やかに育ってきたはずだ。

それなのに吾郎は、昔から“意地悪な秀才くん”のような扱いで、簡単に言えば問題児であった。

しかしそんな兄も、妹の瑠璃子にだけは、例外的に優しかった。

同級生の男子にいじめられたときはすぐに蹴散らしてくれたし、受験のときは根気強く勉強を教えてくれた。社会人になってからは、彼氏よりも豪華で楽しいデートに何度も連れて行ってくれた。

だから瑠璃子は、決めていたのだ。

「お兄ちゃんが困ったときは、私が絶対に助ける」と。

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