結婚願望のない男 Vol.13

最愛の彼から告げられた、残酷な別れ話。失恋ショックで3キロ痩せた女の救世主とは?

私の大好きな彼氏には、結婚願望がない。

それを知ったのは、30歳の誕生日。順調な交際を2年も過ごした後だった。

東大卒のイケメン弁護士・吾郎との「結婚」というゴールを、疑うことのなかった英里。彼が結婚願望ゼロと知った日から、不安と焦りが爆発。

そんなときに出会った、結婚願望のある男・きんちゃん。英里は二人を両天秤にかけることを試みたが、あっさりと吾郎にバレ、また大喧嘩に。さらに親友の【ご報告】が重なり発狂する英里に、吾郎は意外な反応を見せた。


「......俺たち、もう本当に別れよう」

吾郎は英里を抱きしめたまま、声を振り絞るように、苦しそうに言った。

一瞬、何が起きたのか理解できなかった。

いつも自信満々でプライドが高く、高圧的な物言いばかりしている吾郎。彼がそんな風に痛々しい姿を見せるなんて、初めてのことだ。

数分前まで、英里は怒りに任せて吾郎の結婚願望のなさを責め、どうせ別れるのだから、これまでの鬱憤を思う存分に晴らしてやると意気込んでいたはずだった。

しかし吾郎の一言で、英里は目が覚めるように、一気に冷静さを取り戻した。

―私、今、フラれた......?

その事実を認識すると、ひやっと全身が冷えるような寒気がした。追って湧いてきたのは、底抜けに深い悲しみと、言いようのない大きな不安だ。

「いや......別れたくない」

咄嗟に小さくつぶやいた英里の言葉は、薄暗い部屋の中で、哀しく響いた。

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