結婚願望のない男 Vol.4

「結婚してもらえないなんて、可哀想」女子会で露呈する、キャリア女の僻み

私の大好きな彼氏には、結婚願望がない。

それを知ったのは、30歳の誕生日。順調な交際を2年も過ごした後だった。

東大卒のイケメン弁護士・吾郎との「結婚」というゴールを、疑うことのなかった英里。彼が結婚願望ゼロと知った日から、薔薇色と信じていた人生は一気に転落。結婚への不安と焦りが爆発する。

結婚を「幸せ」と信じて疑わない英里。結婚願望のない男を、振り向かせることはできるのか?


吾郎に会わない週末など、一体いつぶりだろうか。

会わないどころか、激しい言い合いとなって英里が夜中にアマンの部屋を去ってから、連絡も全くとっていない。

英里はこの1週間、いつ吾郎からの連絡が来るかと1分毎にスマホをチェックする勢いだが、彼は沈黙を貫いていた。

英里も英里で、あれほどの修羅場を経て吾郎をアマンに1人置き去りにした身で、どんな顔をして会ったらいいのか想像もつかない。

気が緩むと、英里は所構わず、目が涙で滲んでしまう。

結婚の夢を否定されたこともショックではあったが、単純に大好きな吾郎と会えないことも英里にとってはかなり辛く、胸がひどく痛んだ。

改めて交際がスタートしてからの2年間を振り返ると、英里は彼に本当にゾッコンだった。週末は必ず一緒に過ごし、連絡もほぼ毎日とっていた。吾郎は、彼氏としては完璧だったのだ。

彼は忙しい合間にも英里への連絡は欠かさなかったし、部屋の合鍵だってすんなり渡してくれた。旅行にも何度も出かけたし、お互いの友人に会い紹介し合う機会だって少なくなかった。

結婚を期待するのは、当然の流れであったはずだ。

逆に、これほど順調に2年も付き合ってきた恋人に、なぜ、あれほど結婚を拒まれるのか。

―私の魅力が足りないの?それとも...?

考えれば考えるほど、自分が「女としての価値ゼロ」という烙印を押されたように思える。

30歳となった今、英里は脱落者として世間から1人ポツンと取り残されたような、絶望的な気分を味わっていた。

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