二子玉川の妻たちは Vol.18

二子玉川の妻たちは 最終回:「私がトップよ!」勝利した妻の隙をつく、刺客は誰?

結婚は、女の幸せ。

しかし結婚しただけでは満たされない。女たちの欲望は、もっと根深いものだ。

二子玉川のタワーマンションでポーセラーツおうちサロンBrilliantをオープンし、浮かれる由美。しかしカリスマサロネーゼ・マリが最上階に越してきて、出鼻を挫かれる。

マリに対抗すべく画策する由美は、雑誌掲載のチャンスを掴むなどして徐々に力を付ける。

時は経ち、マリは子育てを優先するためサロンでのレッスン数を減らす。しかしポーセラーツサロン界トップの座を守るべく策を講じ、由美にも宣戦線布告するのだった。

しかし白金の妻との再会で上には上がいることを知って意気消沈したマリは、由美に引退を表明

ついにトップの座を勝ち取った由美の、その後やいかに?


サロンを辞める妻、続ける妻。


アンダーズ東京のラウンジ『アンダーズ タヴァン』偶然マリを見かけた由美は、その佇まいがいつもと異なることに、すぐに気が付いた。

纏っている空気が、別人のように違うのだ。

鎧を脱ぎ捨てたような、肩の荷をすべて放り投げたような。そしてそういった類のものの代わりにマリを包んでいるのは、柔らかく穏やかな光。

自身に内容証明を送りつけてきた女とは思えず、二度見してしまったほどだ。

罵倒されるのを覚悟して声をかけたのに、マリはやはり別人のように穏やかな笑みを浮かべるので、由美は面食らってしまった。

聖母マリアの如き包容力を見せるマリに、自分まで戦意喪失させられた気がしたが、しかしマリの口から発せられた「サロンを閉めることにした」という言葉を聞いて、由美の脳裏にまっさきに浮かんだのは「これで私が頂点に立てる」という立身欲だった。

―やっと、やっと私がトップの座に…!

そう、由美はまだ、女どうしの格付け争いを自ら降りるほど、悟りの境地に達してはいなかった。

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