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私、港区女子になれない Vol.7

30歳目前。港区女子になれない高学歴女が迫られる、「賢さ」の変容。

欲しいものは自分の力で手に入れる。

大手広告代理店で働く篠田涼子は、それが当然だと信じて努力を重ねてきた。しかし、男の愛を利用して生きる女・香奈の存在が涼子の心をざわつかせる

香奈は、よりにもよって涼子の青春時代の元カレ・洋輔と接近。その事実を知った涼子は、洋輔に要らぬ忠告をして痛恨のひと言を浴びてしまう。

一方香奈は、2年間不倫関係にあった倉田と口論の末マンションを出るものの、すぐさま洋輔の家で同棲を開始

余計なことを考えぬよう仕事に邁進する涼子だが、仕事上でも結局女としてしか評価されていないとわかり傷つくのだった。


そう簡単に、生き方は変えられないから。


「若い女と飲みたいなら、キャバクラに行けっつーの!」

深夜の六本木。夜を愉しむ男女が集うミッドタウンの『GRILL&WINE GENIE’S TOKYO』のソファ席で、涼子の無遠慮な叫びが響いた。

「お前さ、飲み過ぎ。」

涼子に「ボリュームを落とせ」と合図しながら、......


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私、港区女子になれない

港区女子。

それは“女”としての魅力を最大限に利用し、したたかに生きる女たち。

しかし東京にはもちろん、こんな女性たちばかりではない。
高学歴やキャリアを武器に、自立して生きる女性たちも少なくない。

彼女たちは港区女子に反発しながら、口を揃えてこう言う。

「私、港区女子になれない」

慶應義塾大学卒、大手広告代理店勤務の篠田涼子(29)もそのうちの一人。
彼女の目の前に、港区女子・香奈が現れ、改めて自身の生き方を問う。

涼子は果たして、香奈より幸せになれるのか?

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