私、港区女子になれない Vol.6

私、港区女子になれない:ヤドカリの如く男を渡り歩く港区女子。女の自立は要らぬプライドなのか?

女を武器にしたことも、言い訳にしたこともないのに。


19時30分を過ぎた頃、デスクで資料作りに没頭していると、後ろから部長に声をかけられた。

「篠田、そろそろ行こうか。」

「あっ…はい!」

慌てて保存ボタンを押し、PCをシャットダウンする。

新車プロモーションが好調だと知った部長が、食事にでも行こうと誘ってくれたのだ。仕事ぶりを評価してくれているのだとしたら、もしかしたら新たな抜擢なんかもあるかも…。

大樹には出世など興味ないと言い放ったが、できるものなら当然、歓迎である。涼子は胸を躍らせながら、上司の背中を追った。


タクシーで連れてこられた店は、西麻布の路地裏に佇む『レ・ビノム』。会社から程よい距離感にあるこのビストロは、港区を遊びつくした部長をも満足させる、とっておきの店らしい。
※『レ・ビノム』は、現在閉店しております。


「どう、仕事は。もう8年目だったか?」


新人の頃......


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