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私、港区女子になれない Vol.6

私、港区女子になれない:ヤドカリの如く男を渡り歩く港区女子。女の自立は要らぬプライドなのか?

欲しいものは自分の力で手に入れる。

大手広告代理店で働く篠田涼子は、それが当然だと信じて努力を重ねてきた。しかし、男に頼って生きる港区女子・香奈の存在が涼子の心をざわつかせる。

香奈は、2年間不倫関係にあった倉田の嘘を知り落ち込むが、すぐに慶應出身のお坊ちゃん・洋輔からアプローチを受け距離を縮める。

しかし洋輔は、涼子の青春時代の元カレ。

2人の関係を知った涼子は、洋輔に要らぬ忠告をし、逆に痛恨のひと言を浴びてしまう。

一方香奈も、倉田の嘘を問い詰めてしまい、関係は破局へと向かうのだった。


ヤドカリの如く男の家を渡り歩く女


「はい、コーヒーどうぞ。」

六本木ミッドタウンの裏手にある、高級マンションのリビング。寝起きのままリビングにやってきた洋輔に、香奈は穏やかな笑みを向けた。

香奈は今、洋輔の家で暮らしている。

倉田と言い合いをしたのは、2週間前のことだ。「出て行け」と言われたわけでは......


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私、港区女子になれない

港区女子。

それは“女”としての魅力を最大限に利用し、したたかに生きる女たち。

しかし東京にはもちろん、こんな女性たちばかりではない。
高学歴やキャリアを武器に、自立して生きる女性たちも少なくない。

彼女たちは港区女子に反発しながら、口を揃えてこう言う。

「私、港区女子になれない」

慶應義塾大学卒、大手広告代理店勤務の篠田涼子(29)もそのうちの一人。
彼女の目の前に、港区女子・香奈が現れ、改めて自身の生き方を問う。

涼子は果たして、香奈より幸せになれるのか?

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