薔薇色のバツイチ Vol.9

薔薇色のバツイチ:嫌いな男に知らされた、本命彼の聞きたくないほど不都合な真実

東京で30代前半のバツイチ女性は、モテる。

とにかくモテて、モテすぎる。

30代前半に限れば、結婚経験のない女性よりもバツイチ女性の方がモテるといっても過言ではないらしい。

計らずともバツイチとなり、落ち込んでいたあゆみ(32歳)だったが、離婚の先には薔薇色のバツイチ生活が待っていた!?

離婚後、数人の男性とのデートを重ねる中、元夫から再婚の報告が入り気落ちするあゆみだが……。

結婚前に口説かれていた幸夫とのデート中、食事会で知り合った春馬から、幸夫のことで気になることを言われてしまい……?


二人のタイミングが、ピタリと合った夜


「じゃあ、行こうか」

そう言って幸夫は、自然に腰に手をまわしてきた。やはり今日は幸夫も、一晩あゆみと一緒に過ごそうと思っているらしい。

数年前に知り会って以来まだ経験したことのない、幸夫との一夜。あゆみにとっても、今夜はちょうど良いタイミングであった。あの男に会うまでは……。

偶然春馬に会い、気になる言葉を言われたせいで、あゆみの気分はそれどころではなくなってしまった。

―ダメ、気にしない。あんなの、きっとなんでもないわ。

あゆみはそう自分に言い聞かせる。

店を出る時、店内をぐるりと見まわし春馬の姿を探した。彼はカウンターで、隣に座る男と話し込んでいた。

春馬は、幸夫を見て「でも、あの人って……」と、何かを言いかけた。春馬は幸夫のことを知っているのだろうか。そして春馬は、この後『マンシーズ トウキョウ』で待ってろと言った。

―なんで、わざわざ待たなきゃいけないの。

そうは思っているものの、春馬が何を言いかけたのかが、やはり気になる。だが、あゆみの腰にそっと手をまわしてきた幸夫は耳元で囁くのだ。

「今夜、うちに来ない?」

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