薔薇色のバツイチ Vol.4

薔薇色のバツイチ: 華々しく食事会へ復帰!だが最後に待っていたのは「イタい女」の烙印

東京で30代前半のバツイチ女性は、モテる。

とにかくモテて、モテすぎる。

30代前半に限れば、結婚経験のない女性よりもバツイチ女性の方がモテるといっても過言ではないらしい。

計らずともバツイチとなり、落ち込んでいたあゆみ(32歳)だったが、離婚の先には薔薇色のバツイチ生活が待っていた!?

離婚後のある夜から、あゆみのスマホが鳴りやまなくなった。

どれも男性からの食事の誘いで、不思議に思っていると松岡から「バツイチ女性はモテる」と説かれ、妙に納得した。

次は、結婚前に口説かれていた男・幸夫とデートすると、「離婚するの待ってたよ」と言われ、あゆみのモテは留まる所を知らないようだが……?!


ただ楽しめばいいだけの、気楽な食事会


食事会に参加するなんて、何年振りだろうか。

洋服も、朝のメイクも、選ぶものが少しだけ変わった自分がいる。

今夜の食事会は男女3人ずつ、6人の会。あゆみがバツイチであることは先に伝えているそうで、それが逆に気楽で良かった。

幹事が気を利かせたのか、それともむこうが先に決まっていたのか、男性の中にもバツイチが一人いるらしい。

あゆみが毎週のように食事会を重ねていた頃は、食事会に辟易していた。名前、職業、年齢、住んでいる場所に趣味……。判を押したように同じ一連の流れ。それを毎週新たな人と繰り返していると、なんの新鮮味もなくなり、事務作業のようにさえ思えたものだ。

打ちとければ家賃や間取りを聞いて、相手の懐具合を探る。

会社名を聞けば年収なんて大体予想できる。予想している年収に対して、家賃が高すぎても安すぎてもよろしくない。同時に、スーツや時計も見ながら、相手を総合的に判断しなければならない。

それを毎週毎週、繰り返した。やがてそれが義務のようになってしまい、食事会が億劫になった時期さえあったものだ。

だがそれは“結婚相手を探す”という、壮大なミッションを自分に課していたからだ。

「……ふふっ」

メイクを施しながら昔の自分を思い出して、あゆみは笑みをこぼした。

今のあゆみは、そんなミッションとは無縁だ。ただ、会話と食事を楽しめば良い。料理の一番美味しい所を、少しだけいただくような気分。

バツイチになったあゆみは、食べたい所を、食べたい分だけ味わえる。そんな自由を手にした気持ちなのだ。

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