SPECIAL TALK Vol.28

~大切なのは、2種類の実行。それは物事を始める実行と、始めたものを続ける実行~

ひらめいて実行し、持続する。それを見てくれる人が引き上げてくれる

金丸:弁護士として活躍された後、上場企業の経営者に転身されるというのは、非常に珍しいケースだと思います。どのようなきっかけで松竹に入社されたのですか?

迫本:入社したのは45歳のときなんですが、お話ししたとおり、母方の祖父が松竹にいたこともあって、当時の永山武臣会長にお声掛けいただきました。会長は僕が弁護士になったことを非常に買ってくれていて、歌舞伎座の顧問弁護士にしてくれたりと、事あるごとに目に掛けてくださいました。

金丸:迫本社長には、常に人生のポイントポイントで引き上げてくれる方がいますね。

迫本:言われてみれば、そうですね。振り返ると、幼稚舎時代は担任の先生が、学生時代は体育の先生が導いてくれたように思います。弁護士時代はほかの人より年がいっている分焦っていて、早く成功に近づくために、成功した人の話を聴く会を開いたり、様々な業界の方と交流したりしていました。永山会長にも来ていただいたことがあり、そういう僕の動きを評価してくれたんじゃないかと。

金丸:自ら動くことで、出会いは増えていきます。迫本社長は人生の局面でひらめいたことを実行に移し、現実のものにしていく。その力が強いです。

迫本:確かにそうかもしれません。

金丸:ほとんどの人は、ひらめくことはあっても実行に移しません。ですが、実行さえしていれば、ひらめきも生まれてくる。

迫本:僕は、実行には2種類あると思っています。ひとつは、物事を始める実行。もうひとつは、始めたものを続けるという実行です。大事なのは、やはり後者。ひらめきも実行もしない人は論外として、ひらめいて動く人はいても、それを持続できる人となるとかなり少ない。僕はひらめいたらすぐ動くタイプですが、持続させる才はそれほどありません。周りの人に助けてもらった面が大きいと思っています。成功者の周りには必ず、優秀なオペレーションができる人がいるのではないでしょうか。

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