25時の表参道 Vol.9

25時の表参道:何でアイツばかり評価される?社会人3年目の同期格差と、男の嫉妬

25時の表参道。

東京のエネルギーが集結する港区にあって、そこだけ取り残さてしまったかのような静寂が流れている。

昼間は多くの人で賑わうが、深夜になると、隣の六本木とはまるで違った景色を見せる。

赤坂にある広告代理店に勤めるフミヤ・美月・亮は仲の良い同期3人組で、フミヤと美月は付き合っていた。しかし、フミヤと亮が37歳の既婚女性・静香に恋に落ち、3人の運命が狂い出す。

嫉妬に狂う美月は、ついに静香を呼び出すが、全く相手にされない。その晩、一夜を共にした静香とフミヤは翌朝、静香の夫と鉢合わせてしまう。フミヤの帰りを家で待っていた美月は、あることを思いつき…?


美月「“心から愛している旦那”に全てぶちまけてやればいい」


「でもね。私は、旦那のことも心から愛しているの。」

自分は何も悪くない、と言わんばかりの顔で言った藤堂課長の顔が、忘れられない。潤んだ瞳と綺麗な桜色の唇は、女の私でもドキッとしてしまう可憐さで、そのことが一層私を苛立たせた。

骨董通りのスタバで藤堂課長と話したあの日、フミヤは帰って来なかった。限界を感じた私は、ある作戦を思いついた。

そう、彼女が「心から愛している旦那」に全てをぶちまけてやればいいのだ。



「梨花、藤堂博之さんって知ってる?」

同期で一番の遊び人、梨花にLINEした。彼女はとにかくフットワークが軽く、人脈も広い。

―藤堂博之。

藤堂課長の旦那さんは、「やり手の経営者」としてメディア露出も散々しているちょっとした有名人だ。

「うん。知り合いだよ~。」

LINEはすぐに返って来た。

「仕事で聞きたいことあるから、ちょっとセッティングして欲しいんだけど。」
「OK!」

代理店女子の人脈とフットワークを、舐めてはいけない。週明けの月曜日、彼がよく行くと言う六本木の『R2 SUPPER CLUB』に行くことになった。

【25時の表参道】の記事一覧

もどる
すすむ

おすすめ記事

もどる
すすむ

東京カレンダーショッピング

もどる
すすむ

ロングヒット記事

もどる
すすむ
Appstore logo Googleplay logo