25時の表参道 Vol.4

25時の表参道:俺は一体、何と闘ってるんだ?年上の女の前で丸裸にされた男の気持ち

25時の表参道。

東京のエネルギーが集結する港区にあって、そこだけ取り残さてしまったかのような静寂が流れている。

ブランドショップや飲食店が立ち並ぶ表参道通り、青山学院大学がある青山通り、そして西麻布へと続く骨董通り。

昼間は多くの人で賑わうが、深夜になると、隣の六本木とはまるで違った景色を見せる。

広告代理店勤務のコピーライター・フミヤ(25)は、一回り上の既婚女性・静香に恋に落ちる。しかしフミヤの恋人である美月が徐々に2人の関係に気付き始め、それに追い打ちをかけるようにが美月に2人の居場所を教えて…?

ここまでストレートに誘ってくる女って、いるか?


「ここから骨董通りを歩いて行くと、私の家の近くなんだけど、送ってくれない?今日は一人なの。」

何の感情も含ませないような言い方だった。


意を決して、「余裕っす」と返したけれど、内心はドキドキだった。

―え?これってどういうことだ?俺が藤堂課長と?

俺もそこまで野獣じゃない。というか、ここまで女からストレートに誘ってくるか?

基本的に女性は「頑張って口説く」ものだ。フミヤへの嫉妬から思わず声をかけただけなのに、何だかややこしいことになっている。

そんな困惑を知ってか知らずか、課長はどんどん前を歩いて行く。女性がこんなリードするなんて普段なら絶対ないけれど、この人はまだ俺の中で「課長」であって「女」ではない。確かに綺麗で魅力的な人だけど。

課長はふいに立ち止り、呟いた。

「バーがあるわ。飲み直す?」

今思うと、この誘いは俺への助け舟だったのだろうか。

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