9869341d8fa03200625c43fae590ff
25時の表参道 Vol.7

女が着飾るのは男のためだけじゃない。自分より格上の女と、20時30分の表参道で会う時だ。

25時の表参道。

東京のエネルギーが集結する港区にあって、そこだけ取り残さてしまったかのような静寂が流れている。

昼間は多くの人で賑わうが、深夜になると、隣の六本木とはまるで違った景色を見せる。

そのブラックホールにハマってしまった、広告代理店に勤める同期、フミヤ・美月・亮。

フミヤと美月は恋人同士。しかし、フミヤが37歳の既婚女性・静香に恋に落ち、3人の運命が狂い出す。亮も静香の虜になり、それを知ったフミヤも動揺が隠せない

そして嫉妬に狂う美月は、ついに静香を呼び出したが…?


美月「肌のハリも、顔立ちも断然私の方が上。」


―20時半にスターバックス南青山骨董通り店。

藤堂課長から指定されたのは、骨董通りに2つあるスターバックスの内の一つだ。

その日は19時に仕事を無理矢理切り上げ、化粧室に向かった。

20日の火曜日、いつもより念入りに化粧直しをした。RMKのハーブミストをふりかけ、下......


この記事へのコメント

Pencil solidコメントする

コメントはまだありません。

25時の表参道

25時の表参道。

港区でありながら、まるでそこだけ取り残されたかのような、深い静寂が流れている。

ブランドショップや飲食店が立ち並ぶ表参道通り、青山学院大学がある青山通り、そして西麻布へと続く骨董通り。

昼間は多くの人で賑わうが、深夜になると、隣の六本木とはまるで違った景色を見せる。

広告代理店勤務のコピーライター・フミヤ(25)は、深夜の表参道で、一体何を思う?

この連載の記事一覧