軽井沢の冬 Vol.10

「たった1人の女」になりたい。信じ合える喜びを失いつつある夫婦が過ごす、軽井沢の冬

仕事でも恋愛でも、常に勝ち負けを意識し戦闘態勢を崩せない東京人たち。

人生の冬を迎え、心が渇いてしまったら、東京から1時間のオアシス・軽井沢で己を見つめ直すと良いかもしれない。

軽井沢で、東京人たちを出迎えもてなしてくれる女性がいる。美希、35歳。

これまで様々な東京人が美希の元で心の平穏を取り戻したが、今度は美希自身にも、夫・誠司の浮気が発覚し、絶望する

そんな時、美希の前に元カレ・雄一が現れる。ぎくしゃくする夫婦関係に耐えられない美希の元に、今週は同じ慶応大学の後輩であるマミが軽井沢にやってくる。


無責任な愛は、要らない


「俺、昔からマミちゃんのこと好きだったんだよ。」

六本木交差点近くの『R2 SUPPER CLUB』。突然、切なくてたまらないんだ、といった表情を浮かべて囁く男。

彼は、マミと同じ広告代理店の5つ上の先輩。38歳、既婚。仕事終わりにオフィスビル1階で偶然会って、さくっと飲......


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