ラール・エ・ラ・マニエール Vol.7

ラール・エ・ラ・マニエール:“おひとり様”を覚悟した女性を癒した、フレンチ×液体窒素の魔法とは

『ラール・エ・ラ・マニエール』は、人生に迷った者が辿り着くという、不思議な、だけど実在するレストラン。”正しい導き方”という意味を持つこのレストランは、東京での生き馬の目を抜くような生活に疲れた時に、その扉が開かれる。
さあ今夜、その扉の前に現れたのは……?

さらにこの物語に出てくる料理は、実際にあなたも味わうことができます。
あなたの物語も綴ってください。
このレストランで、料理とともに……。



今回のお話は、6話目の前夜の物語。
スタッフたちが食べた賄い料理の、一番美味しい所を使ったお料理が提供されます。
同じ食材を使ってお客様に提供する場合と、賄いとしてスタッフがいただく場合、その違いも一緒にお楽しみください。

第1話:婚約破棄された美人受付嬢を蘇らせた、あるレストランの物語
第2話:離婚届を突き付けられた男を立ち直らせた、ソムリエの機転と、ある意外な料理
第3話:転落したベンチャー企業の元社長。彼に過ちを気付かせた「王道」の料理とは
第4話:元モデルが抱え続ける焦燥感。「何者」にもなれない自分に価値はない?
第5話:初めて愛した人にプロポーズを断られた男が気付いた、自分の存在価値とは?
第6話:悩めるスタッフを救った、一流レストランの“特別”な賄い料理とは?


『ラール・エ・ラ・マニエール』の噂を聞いて、美奈子(38歳)は早速銀座に降り立った。

“思い立ったら即行動“が信条の美奈子。友人から「面白いソムリエがいるらしい」という話を聞き、すぐに足を運ぶことにしたのだ。

店内に入り席につくなり「吉岡さんですか?」と吉岡に確認すると、喋ることが好きな美奈子は、勢いよく自分の事を話し始めた。



美奈子は、海外から美容関連の商材を仕入れる会社を経営している。実店舗は持たず、ECサイトのみでの販売で、価格設定を安くしているため売れ行きは好調。

スタート当初は副業で始めたのだが思った以上に軌道に乗り、それまで勤めていた不動産会社での営業を辞め、5年前に会社を作った。社員5名の小さな会社だが、アットホームに仲良くやっている。

美奈子の年収は現在1,300万円。不自由ない暮らしをしているが、大きくて漠然とした不安が頭の隅から離れない。“おひとり様”として生きて行く覚悟への不安だ。

結婚したいと思っていた時期もあった。事業拡大なんて考えず、結婚して主婦をしながら多めのお小遣いを稼ぐくらいのスタンスで、気ままに続けたいと切実に願い婚活に奔走した事もある。

だが、30半ばの自営業女性に、同年代の会社員男性たちはなぜだかとても冷たい。その理由に気付いたのは、何度かの食事会を経た後だった。

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