今、デートで行きたいレストランはここ!大切な人と過ごしたいおすすめの新店5選

3.麻布十番で注目の新店!炭と薪の“焼き”で魅せる和食
『麻布室井』


2022/7/4 OPEN

黒毛和牛のシャトーブリアンは、炭火でじっくり焼き上げ、仕上げに薪火で煽り、薫香をつけて仕上げている


なめらかでシルキーな口どけは、炭と薪を駆使した技法で実現


三ツ星和食店『石かわ』で9年、『紀茂登』で3年と斯界の名店2軒で研鑽を積んだ期待の新人・室井大輔氏。この7月、麻布十番にオープンした『麻布室井』の大将だ。

「『石かわ』では素材の組み合わせの妙とホスピタリティを。『紀茂登』の大将からは食材に潜むポテンシャルをいかにして最大限に引き出すかを学びました」とは室井さん。

その言葉通り、皿の構成はいずれもシンプル。修業先で学んだ料理へのスタンスを基軸としつつ、ここでは大将ならではの味を追求している。

一家言ある出汁の深き味わいに驚く


「白甘鯛と白芋茎のお椀」。

こだわりの出汁は利尻昆布。白神山地の水に2日間漬けて水出しにする。次に昆布を引き出してから火にかけ、沸騰する直前に火を止めて本枯節を入れるのが室井流だ。

その滋味深い旨みは臓腑に染みる。すべてコース(39,600円)の一例。

十番の路地裏に佇む一軒家は「オープン前から予約困難」と評判


檜のカウンターも清々しく、無駄な装飾を排したシンプルな空間。

カウンターの奥で赤々と燃える薪の炎が、温かみのある雰囲気を醸し出す。


笑顔が人懐っこい室井大輔氏。だが、若干31歳とは思えぬ落ち着きとホスピタリティはさすが。

自身も食べることが大好きで、休日はもっぱら食べ歩いているそう。



特筆すべきは、炭と薪の二刀流で攻める独自の“焼き”の手法。

火力がストレートな炭火は表面をパリッと焼き上げたい食材を。水分を含んだ柔らかな薪火はジューシーに焼きたい時にと素材によって使い分けている。

時には、炭と薪、双方を駆使して焼くことも。また、〆のご飯は薪の薫香を生かすべくのどぐろを薪で焼いて混ぜた逸品。

様々な観点から生まれるオーソドックスでいてどこか新しい味を満喫したい。

薪火ならではの香りの高さと力強い旨みに驚く


〆は「のどぐろの薪焼きご飯」。

薪木を土鍋に入れて蒸らし、米にも薫香を纏わせている。米は冷めても美味しい星空舞。

食べきれない時はおむすびにしてお土産に。


麻布十番の路地裏に、この7月4日人知れずオープン。にもかかわらず、たちまち予約困難となっている。

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