2.しっとりデートにぴったりな日本橋チャイニーズ
『Ino-cantonese 日本橋たかせ』
磨きをかけたスペシャリテに、熟練の技術の粋を感じる
オーナーシェフ・高瀬健一さんの経歴は実に華々しい。
「マンダリン オリエンタル 東京」のメインダイニング『センス』の初代料理長を経て「東京ステーションホテル」の『カントニーズ“燕”ケン タカセ』、銀座『中華たかせ』の料理長として辣腕を振るってきた。
そしてこの夏、ついにオーナーシェフとして『Ino-cantonese 日本橋たかせ』をオープン。
古くからの名店がひしめく街に、忽然と誕生したスタイリッシュなチャイニーズは、早くも耳目を集めている。
赤の効いた、色気ある空間が魅了する
8席のカウンターは、席間も奥行きも目を見張るほどゆったりしていて居心地は抜群。
グラスなどの赤いアイテムがアクセントに。
経験を重ねて辿り着いた、日本食材と広東料理の融合
35年にわたり広東料理を探究してきた高瀬シェフの新境地は、日本の上質な素材と広東の技法とのハイブリッド。
例えば、鰻のソースには中国の「豆鼓」によく似た大徳寺納豆を使用。XO醤に使うハムユイ(塩魚)はへしこに代え、油も国産のこめ油にしてと、軽やかに仕上げている。
「鰻の香り煎り焼き 甘醤油ソース」は、身を切り開かずに骨を抜いた鰻を使う。
+1,000円でコースに組み込める。
ラストで、中国茶とともに登場する中国菓子。胡麻団子は日本のこしあんを使い、あっさりと上品な味わいに。
蒸しカステラも、通常使われるラードを入れないことでフワッと軽い食感を実現。
2ヶ月で変わるおまかせコース(13,200円)は充実のひと言だが、多彩なスペシャリテをコースに組み込むのも一興だ。