SPECIAL TALK Vol.89

~失敗したからこそ挑戦を恐れなくなった女優の新しいカタチを切り拓きたい~

金丸恭文氏 フューチャー株式会社 代表取締役会長兼社長

大阪府生まれ、鹿児島県育ち。1989年起業、代表取締役就任。

仕事を通じて成長する日々。ここから先はまだまだ未知数

金丸:寺田さんは、今後どのような方向を目指しているのですか?

寺田:方向はまだ見えない、というのが正直なところです。でも、YouTubeでの活動を通じて、MCのやり方だけでなく、ブランディングについても意識するようになりました。

金丸:「ホリエモンチャンネル」に出てくる人は、確固たる地位を築いている方々だし、ファッションはブランディングと切っても切れないものですからね。

寺田:おっしゃるとおりです。「B.R.CHANNEL」で取り上げるブランドのなかには、高い技術はあってもデザインやブランディング力が足りずに埋もれていたものが少なくありません。

金丸:それは日本企業が陥りがちな罠ですね。「いいものを作れば売れる」という誤った信仰が、日本にはいまだにあります。

寺田:そうですね。芸能界も同じで、実力だけでは売れません。誰でも発信ができる時代になったからこそ、よりブランディングの比重が重くなっていく気がします。せっかく女優とは違う道で経験を積んだので、技術の向上と合わせて、ブランディングもしっかり意識していきたいです。

金丸:フリーの女優、YouTubeでMCをやる女優という点においては、寺田さんも先駆者でいらっしゃる。それもまたブランドになりえるのではないでしょうか。

寺田:ただ最近は、フリーの女優も増えてきて、YouTubeもメディアとしてメジャーになってきているので、今のポジションに安住もしていられません。

金丸:そのチャレンジ精神は立派ですよ。一定の地位を築いた人ほど、今の自分にこだわりを持ってしまうし、失敗して失うことを恐れます。その点、堀江さんも寺田さんも、一度ドン底を経験したというのは、大きな強みだと言えます。だって、失敗したって、「あのときよりはマシだ」って思えるじゃないですか。

寺田:本当にそうですね。私も堀江さんも、これから先どれだけ失敗しようと、「あのドン底に比べれば」って開き直れます(笑)。

金丸:ひとつ気になるのが、ホリエモンにはアンチも多いじゃないですか。一緒に番組をしている寺田さんに、いろいろ言ってくる人がいるんじゃないかと。

寺田:いますよ!特に最初の頃はひどかったです。「寺田はバカだ」「寺田いらない」「早く辞めさせろ」って。番組を見ている人のなかには堀江さんが嫌いな人もいれば、堀江さんのことが好き過ぎて、「なんで寺田みたいな取り柄のないやつが、堀江さんの番組に出られるんだ」みたいに感じる人もいるようで。

金丸:かなりこじらせてますね(笑)。

寺田:最初のうちは「なんで、そんなこと言われなきゃいけないの」って思ってましたけど、ひどいコメントのなかにも「確かにそうだ」っていうのもあって。「ああ、私はまだ、こういうことを言われるような仕事しかできていないんだ」と受け止められるようになりました。

金丸:ネットの世界って、弱い人に限って過剰に攻撃的になりがちですが、それを無視するのではなく、糧にしようと考えたんですね。「ドアの外に放置する」状態から、かなり強くなられた。

寺田:確かに苦しいときもあります。でも、ぶつけられたネガティブな感情によって、私が成長できたら、「コメントを書いた人よりも私のほうが先に行ける」と思ってやっています。

金丸:そういえば、プログラミングにも挑戦されたとか。

寺田:はい。自分が経験したことのないものにも、面白いことってまだまだいっぱいあるんだと気づかされました。

金丸:プログラミングの勉強がしたいときは、いつでも声をかけてください(笑)。でも、「これを作りたい」とか「この課題を解決したい」という強い思いがないと、なかなか身につかないのが、プログラミングです。

寺田:ほんとにそう思います。挑戦したいこと、やりたいことがいろいろあるなかで、私自身が「ここで勝負したい」ということを見つけなきゃいけないなと。

金丸:寺田さんは、枠にとらわれない強さをお持ちです。今後まったく違う分野に挑戦されて、もしかしたら「元・ベンチャー女優で、今は○○です」と名乗る未来がくるかもしれません。これからも動画を拝見させていただきますし、その挑戦を楽しく見守らせていただきます。今日はお忙しいところ、本当にありがとうございました。

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