2022.02.21
SPECIAL TALK Vol.89アイドルへの密かな憧れを誰にも言えず過ごした幼少期
金丸:お生まれはどちらですか?
寺田:大阪府堺市です。元は違う地名ですが、合併して……。
金丸:私は近くの泉大津市に住んだことがあります。大阪の南のほうは、伝統的に“スケバン”を生む土地柄ですよね(笑)。
寺田:いやいや、いないですよ(笑)。堺市でも田舎の方なので、気質的には大阪というより奈良寄り。のんびりしたところです。
金丸:ご両親はどんなお仕事をされていたのでしょう?
寺田:父は放射線技師で、母は専業主婦でした。姉もいますが、みんな芸能とは関係ない、ごく普通の家庭です。
金丸:では寺田さんは、いつ芸能界に興味を持ったのですか?
寺田:私が幼稚園生くらいの頃に安室奈美恵さんや、ガールズグループのSPEEDが活躍されていて、「アイドルっていいな」と。
金丸:かなり昔から興味があったんですね。
寺田:その後、小学4年生くらいで、モーニング娘。が大ブームになって、ますますアイドルという存在に憧れるようになりました。
金丸:私ぐらいの世代だと、おニャン子クラブと“モー娘。”の区別が曖昧なこともあります(笑)。でも、当時は社会現象になっていましたよね。
寺田:“モー娘。”はオーディション番組から生まれました。私は田舎で育ったので、「こんなところにスカウトが来るはずない」と諦めていましたが、「オーディションに参加するっていう道もあるんだな」と思ったのを覚えています。
金丸:あの、鏡を見て、子ども心に「私、イケてるかも」なんて思っていたんですか?
寺田:それがまったく。
金丸:本当ですか?
寺田:本当ですよ(笑)。というのも、私はすごく目が悪くて、幼稚園から子ども用のメガネをかけていました。そういうメガネって、ずんぐりむっくりしているので、小学校の頃は「メガネザル」って呼ばれてて。
金丸:それはひどい。
寺田:放課後も家に引きこもって、ピアノを弾いているような目立たない子でした。私みたいな地味な子が「アイドルになりたい」なんて言ったら、いじめられちゃうんじゃないかと思っていて。アイドルへの憧れは、友達にも親にも言えませんでしたね。
金丸:でもどこかで挑戦してみようと思い立ったわけでしょう?そのきっかけは何だったのですか?
寺田:中学生になって、コンタクトレンズに変えたんです。そしたら容姿を褒めてもらうことが多くなり、「あれ?」って。
金丸:周りが寺田さんの魅力に気づいたんですね。
寺田:あとから聞くと、幼い頃もメガネをしていないときは、「かわいいね」と言われることがあったらしいんです。でも、私自身はまったく記憶にないし、メガネをかけているのが当たり前だったので、自分で気づくチャンスがなくて。
金丸:面白いですね。
寺田:それで、「もしかして、イケるのでは」と、中学3年生のときにオーディションを受けたのが、芸能界入りのきっかけになりました。
金丸:ところで、学校は地元の小中学校に?
寺田:そうです。塾に通っていたし、結構勉強していて。高校は進学校に行きたいと思っていました。
金丸:じゃあ、勉強が好きだったんですね。私とは大違いです(笑)。
寺田:それで、高校受験を控えた中3のときに「高校に進学したら、そういうチャレンジをすることはなくなる。これが最初で最後のチャンス」と思ってオーディションを。
金丸:ご両親はどんな反応でした?
寺田:びっくりしたと思いますよ(笑)。「オーディション受けるわ」って、娘が唐突に言い出したわけですから。
中3でオーディションに応募。一躍スターの仲間入りを果たす
寺田:女性タレント発掘のための大規模なオーディションは、年に2回あります。
金丸:私も名前は知っています。女性タレントの登竜門ですよね。
寺田:ひとつは5月くらいから選考が始まるのですが、そちらはあっさり落ちてしまって。すごく悔しかったし、この年がラストチャンスだと思っていたので、秋に開催されるもう一方のオーディションにも応募しました。残念ながらグランプリ受賞はできなかったけど、最終審査までは残ることができました。
金丸:最終審査には何人くらい残るんですか?
寺田:14人です。
金丸:すごいですね。立派な成績です。
寺田:ありがとうございます。賞は取れなかったものの権威のあるオーディションなので、事務所に所属が決まり、すぐにレギュラー番組も決まって。
金丸:順調な滑り出しですね。
寺田:そうなんです。自分で言うのも何ですけど、トントン拍子でした。当時の芸能界には、グラビアで知名度を上げてから女優になるという流れがあり、私もその流れに乗りました。ありがたいことに1冊目の写真集が結構売れて、そのあと『週刊ヤングジャンプ』の「制コレ」というオーディションでグランプリをいただき。
金丸:周りの見る目も変わったんじゃないですか?
寺田:もう、がらりと変わりましたね。これはデビュー前の話なんですけど、オーディションの模様が全国放送で流れました。しかも『笑点』の前といういい時間帯に。で、週明け学校に行ったら、 校内中の黒板に「寺田さん、サインください」と書いてあって。
金丸:一躍、学校のスターですね。
寺田:芸能人が生まれるなんて、誰も思っていない田舎の学校ですから。「こんなに態度が変わるんだ」とびっくりしたのを覚えてます。そのときはまだデビューすら決まっていない時期だったので、さらに複雑な気持ちでした(笑)。
金丸:芸能人は、いいことでも悪いことでも、何かあるたびに世間の評価がコロコロ変わりますよね。
寺田:そうですね。手のひら返しはそのあと何度も経験しましたし。
金丸:ところで、デビューが決まって、東京に引っ越されたのですか?
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