こじれたふたり Vol.6

彼と何回夜をともにしても「好き」と言ってもらえない。脱・遊び相手を決意した女はついに…

目まぐるしい東京ライフ。

さまざまな経験を積み重ねるうちに、男も女も、頭で考えすぎるクセがついてしまう。

そしていつのまにか、恋する姿勢までもが”こじれて”しまうのだ。

相手の気持ち。自分の気持ち。すべてを難しく考えてしまう、”こじらせたふたり”が恋に落ちたとしたら…?

これは、面倒くさいけれどどこか憎めない、こじらせ男女の物語である。

◆これまでのあらすじ

ショーンと志保は酔った勢いで、体の関係を持ってしまう。ショーンは、ただ志保との距離を縮めたかっただけだったので、後悔するのだが…。

▶前回:緊急事態宣言を逆手に取って「今夜うちで飲まない?」と女子を誘ったら…。男が後悔した理由とは


志保:「ショーンはやっぱり…」


部屋にコーヒーのいい匂いが立ち込める。寝ぼけ眼で、キッチンに立つショーンを眺めた。

「起きた?はい、どうぞ」

私に気が付いたショーンは、マグカップを差し出す。

知らない間にシャワーを浴びたのだろう、湿った髪の毛が妙に色っぽくて、ついついその姿に見惚れてしまう。

「ありがとう」

けれど、その美しさに目を奪われるにつれ、気持ちにセーブがかかる。これ以上、彼に惹かれてしまっては危険だ、と。

私も32歳。もうすぐ、33歳になる。

付き合うまでの順序だとか、体だけの関係はありえないとか、この期に及んで、そんな品行方正を主張するつもりはない。

だけど、ショーンは色々と慣れている。きっと遊んでいるにきまっている。絶対にハマってしまってはいけないタイプの男なのだ。

…けれど、そんな思いとは裏腹に、一緒に飲むコーヒーがどうしようもなくおいしい。

そして、つい願ってしまった。

…このままオフィシャルな関係になれないかな、と。

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