飯塚拓馬(33歳・スポーツ関連会社勤務)の答え
同じ会社の広報部で働いている、大学の後輩・優子。彼女にいきなり、こんな提案をされた。
「先輩に紹介したい子がいるんですけど、どうですか?真面目で仕事もがんばってて…。それに美人ですよ!」
「そんな子いるなら、早く紹介してよ!」
学生時代の友人も、会社の同僚も既婚者が増えてきた。
そろそろ自分も「結婚を視野に入れて付き合える人を探さないと…」と思っていたから、すぐに彼女を紹介してもらったのだ。
そこで出会ったのが、美緒だった。
品があって落ち着いて見える美人だけれど、親しみやすい笑顔が魅力的な子。
すぐに好意を抱き付き合いだしてからも、元々マメな連絡が苦にならない僕は、他愛ないことで彼女によくLINEしていた。
それが、付き合い始めて3ヶ月経った頃。急な人事異動があったせいで、これまでにない忙しさに見舞われてしまったのだ。
― これじゃ、デートもしばらくできそうにないなあ。
真っ先に美緒のことが頭に浮かんだが、仕事に追われて連絡の回数もどんどん減っていってしまった。
彼女は、そんな状況を理解してくれたのだろう。それでも優しい言葉をかけてくれる美緒は、多忙な日々の貴重な癒しだった。
美緒:今日もお仕事お疲れさま!天候が不安定だから、体調には気をつけてね。
こうして僕のことをいたわってくれるLINEがちょこちょこ送られてくるので、なかなか返信はできなかったが、嬉しい気持ちでいたのだ。
…ただ、そう思っていたのは自分だけだったのかもしれない。
悪いなとは思いつつも、LINEを既読スルーする日が続く。すると、美緒からの連絡がパタッと途絶えた。
これには焦って自分から連絡をしてみたけれど、それにも返事がない。
― あぁ、怒らせちゃったかな。それとも、もう嫌になったのかもしれない。
そんな不安な気持ちでいると、翌朝には彼女から返信が来た。幸いにも怒ってはいなかったから少し安心したけれど、この頃からどうにも様子がおかしくなったのだ。
以前はメッセージを送れば、すぐに返事をくれた。それが何日間も既読スルーだったり、かと思えば即レスしてきたり。
この前なんて、夜中に「今すぐ会いにきて欲しい」とまで言い出したのだ。
普段だったらかわいいと思えるわがままも、今はなんだかため息が漏れてしまう。
美緒の中で、何かあったのだろうか。不安定なやり取りが気がかりで、いつの間にか彼女に振り回されてしまっている自分に気づいたのは、あやうく仕事でミスしそうになったときだった。
― うわ!この資料、今日中に作らなきゃダメなやつだった。情けないなー、こんなミス。
かつては癒しの存在だった美緒が、今はどうだろう。
「どうしてこんなに疲れるんだろう。彼女の考えがまったくわからない…」
噛み合わない連絡のペースが、だんだんとストレスになってきた。
彼女には、こういうときほどいつも通りにどっしりと構えていて欲しい。と言っても、今の状況を説明不足のままにしている自分にも責任はあるのだが。
心の拠り所もなく疲れ切ってしまった僕は、次のデートで彼女に別れを切り出したのだった。
Action1「既読スルーにもめげずにLINE」
答えは✕ ⇒返せなくて悪いなと思いつつ、彼女からくる“お疲れさまLINE”が実は嬉しかった。
Action2「即レスをやめて、彼をちょっと振り回す」
答えは〇 ⇒彼女の考えていることがわからなくなり、面倒くさく思ってしまった。
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この記事へのコメント
ふざけるのもいい加減にしろ!
「たまには拓馬からも連絡くれたら嬉しいな」にすら返信しないなんて... 。普通なら、冷めたんだとか他に気になる女性でも出来たとか思うよ。既読スルーする男に対して都合いいように書かれていて、何これ?って思ったわ。男性ライターさんなの?