vs.美女 ~広告代理店OLの挑戦~ Vol.4

「報告があるんだ」そう言って片思いの相手が見せてきた、衝撃の写真とは…

美人か、そうでないか。

女の人生は“顔面偏差値”に大きく左右される。

…それなら、美しく生まれなかった場合は、一体どうすればよいのだろう。

来世に期待して、美人と比べられながら損する人生を送るしかないのか。

そこに、理不尽だらけの境遇に首をかしげる、ひとりの平凡な容姿の女がいた。

女は次第に「美人より、絶対に幸せになってやる!」と闘志を燃やしていく。

◆これまでのあらすじ

大手広告代理店の経理部から、華の営業部に異動した園子。懸命に仕事へと励むが、トレーナーの清華や得意先に嫌味を言われてしまう。

その帰り道。落ち込んでいた園子の前を偶然通りかかった、幼なじみの晋に呼び止められて…?

▶前回:「恥かかせないでくれない?」上司と得意先からの言葉に、女が唖然とした理由


しとしとと小雨が降る夜。晋の傘に入り、神楽坂の街をふたりで歩く。園子は昔のことを思い出していた。

― なんだか懐かしいなあ、この感じ。

園子と晋は、幼なじみだ。お互いの家が近くにあるため幼少期から仲が良く、小学生のときはこうしてよく同じ傘に入って歩いたものだった。

無邪気な子どもだった頃を思い出しながら、横を歩く晋を見る。彼は今や立派な27歳の銀行員で、スラリとした長身にネイビーのスーツがよく似合っている。

そんな姿を見ていると、唐突に照れたような気持ちになった。

「…ねえ。園子さ、なんか雰囲気変わった?」

突然のその言葉に、心臓が跳ね上がる。

― やっぱり、変だと思われたのかな…?

目を泳がせながらも、そう思われるのは当然だと考える。

園子は社会人になってもほとんど化粧をせず、ヘアアレンジなんてしようとも思わなかった。なのに今日はきちんと化粧をして髪も巻いているし、ベージュのワンピースにピンヒールという格好なのだ。

「実は、営業部に異動になってさ。ものすごく綺麗な人ばかりいる部署なの。だから溶け込もうと頑張ってて」

変だよね、と誤魔化すように笑う。しかし晋は予想外の反応を見せた。

「いいね。似合うじゃん」

驚いて彼を見ると、目尻を思いっきり下げて笑っていた。

― 似合うじゃん、だって!

手先だけで小さくガッツポーズをして、ひそかに頬を染める。園子は、晋に恋をしているのだ。小学生の頃からずっと。

彼の一言で、今日の仕事でのモヤモヤした気分がスーッと溶けていく。嬉しくてマスクの下でニヤニヤしていると、彼が怪訝な様子でこう言ったのだ。

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