私たち、出逢わなければよかった Vol.11

婚約者を捨ててまで燃え上がってしまった、恋の行方は?「私たち、出逢わなければよかった」全話総集編

かつて好きだった彼との再会。その思いが再燃してしまった時、人は恋心を抑えることができるのだろうか。

堰を切ったように溢れ出す感情。恋人も家族も敵にまわして貫く恋。

「ねえ。私たち、出逢わなければよかった…?」

安定した未来を捨ててまで燃え上がってしまった、恋の行方とは。

「私たち、出逢わなければよかった」一挙に全話おさらい!

第1話:婚約し、幸せの絶頂にいたはずなのに…。人生が狂い始めた出会いとは

先日、彼の両親にも会った。名古屋から上京したタイミングで食事を共にしたのだが、とても気に入ってくれたようで「菜々子さんがお嫁さんに来るのが待ち遠しい」と言ってくれたのだ。

信也の母親とはその時にLINEを交換して、ちょこちょこ連絡を取り合っている。結婚は、本人同士だけでなく、両家がつながるもの。

だから、こうして互いの家族から祝福されることが何よりも嬉しいし、両親から反対されるような結婚など、きっと上手くいかない。この時の菜々子は、そう思っていた。

…これから、運命を狂わせる出会いがあるとも知らずに。

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第2話:婚約者の前なのに…。別の男に心奪われた女がやってしまった、最低な行動

―本当に、あの麻生先生だった…。

部長の来客である“麻生”を応接室に通した菜々子は、パウダールームに飛び込んだ。

心臓がドクドクと音を立てている。

荒くなった息を整えようと、いつもより長くたっぷりと空気を吸い込む。そして5分前、応接室まで一緒に歩いた彼の姿を脳内で再生してみた。

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第3話:「15分だけでいいから…」婚約者以外の男からの誘惑。女が後戻りできぬ恋に堕ちた瞬間

「何かご質問はございますか?」

キッチンの説明を終えたモデルルームの案内係が、そう尋ねてきた。今日は、新居候補のマンションへ内覧に来ているのだ。

―あれ…?

信也は首を傾げた。「キッチンだけは」と、ディスポーザーや食器洗い機、IHなど事細かに気にしていた菜々子の反応がない。おかしいなと思って隣に目をやると、彼女は窓の外をぼんやり眺めていた。

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第4話:惚れた男との、突然の別れ。最後に渡された手紙の中に書かれていた、まさかの内容とは

「初めまして。今日から数学を担当します、麻生健太郎です。よろしくお願いします」

―この人、かっこいい…。

麻生と目が合った瞬間、菜々子の身体はコントロール不能になった。ドキドキが止まらなくなり、頬が急に熱くなる。

「よろしくお願いします…」

モジモジしながら小さな声で返すと、麻生は「よろしくね」と手を差し出した。はにかんだ笑顔の彼を見たとき、菜々子は心を奪われてしまったのだ。

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第5話:「婚約者を裏切り、他の男に身も心も委ねてしまった…」その後、女を待ち受けていた修羅場とは

『今日、来る予定じゃなかった?』

LINEを入れて返事を待つが、一向に既読にならない。

「菜々子、どこで何してるんだよ!?」

苛立ちを隠しきれず、信也はベッドにスマホを投げつけて叫んだ。例のプロジェクトが始まってから、彼女は明らかにおかしい。ずっと、モヤモヤとした不快感が蓄積されていたのだ。…いやな予感が脳裏をかすめる。

― もしかして他の男か…?

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第6話:昔好きだった男に心奪われた女。婚約破棄を申し出た彼女を待ち受ける、非情な現実とは

「菜々子。自分が何を言ってるのか、わかってるか?俺たちはもう婚約しているんだ。君には法的責任がある。そんなことになったら、慰謝料を請求するからな」

法的責任、慰謝料という言葉に、菜々子の心臓が大きく音を立てた。頭ではわかっているつもりだったが、自分がいかに道理に反することをしているか、改めて思い知らされる。

しかし自分がどれほど本気なのかを理解してもらおうと、必死で言い返す。

「わかってます。でも…」

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第7話:突然かかってきた1本の電話に、女は震えあがって…?愛する男が隠していた衝撃の事実

「岸田さん、少し打ち合わせできるかな?」

デスクに近寄ってきた部長の言葉に、菜々子は慌ててスケジュール表を確認する。

― やだ、私うっかり忘れてた…?

健太郎とは順調に愛を育んでいるものの、信也のことも少し気がかりだ。そんな精神状態が仕事にも出てしまったのかと軽い自己嫌悪に陥る。すると部長が、オフィスの外を指差しながら付け加えた。

「ほんの10分程度でいいんだ。少し確認したいことがあって。ここでは話しにくいから、小会議室で」

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第8話:婚約破棄を申し出た直後に発覚した、新恋人の裏切り。愛欲に走った女が受けた罰とは

― 両親に叩かれたことは、これまで一度もなかったのに…。

ジリジリと嫌な感覚が残る頬に手を当てながら、菜々子は目の前の母を見つめる。

婚約破棄を申し出てから健太郎の家に身を寄せていたから、帰宅するのは一週間ぶりだ。両親ならどんなときでも味方でいてくれるはずだと戻ってきたが、現実はそう甘くなかった。

「信也さんがひとりで謝罪に来たわよ。こんなことになってすみませんって…。すべて聞いたわ。婚約してる身で他の男に走ったなんて、情けなくて言葉も出ないわよ」

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第9話:婚約破棄した元カレの実家に、ノコノコ足を運んだ女。そこで目を疑う光景に遭遇し…。

「何も言わずにいてごめん。たしかに、千春…いや宮澤さんとは最近まで付き合っていた」

健太郎は夜遅く、実家の前まで菜々子を迎えに来たのだ。そして両親の目を盗んでタクシーに乗り込んだ菜々子は、彼の隣で静かに言い訳を聞いていた。

「でも…。菜々子と再会したら、自分の気持ちに嘘をつくことができなかった。それで千春とは別れることにしたんだけど、黙っててごめん」

彼の言葉が、胸にグサリと刺さる。一方的に健太郎を悪者扱いしていたが、信也の存在を隠していたのは菜々子も同じだった。

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第10話:「一晩中、彼はなぜかベッドに入ってこなくて…」翌朝のリビングで、女が見てしまった光景

「俺さ、転職しようと思う」

リビングで健太郎と二人、くつろいでいたとき。彼が突然、こんなことを言いだした。

その言葉に、菜々子の神経はチクッと刺激される。実は菜々子も転職活動を始めたところだったのだ。当然、キャリアアップなど前向きなものではない。

ひどく居心地の悪い職場を離れるためだ。

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