2021.01.21
SPECIAL TALK Vol.76感謝と恩返しを胸に、世界チャンピオンを目指す
安井:私は30歳からトレーニングを始めて、体だけではなく、性格もどんどん変わっていきました。以前はコンプレックスの塊で、自分のことが好きになれなかったのですが。
金丸:いったい、どんなコンプレックスを抱えていたのですか?
安井:やはり体形ですね。横にも縦にも大きかったので、1ミリでも小さく華奢に見せたくて、ものすごく猫背でした。それに写真を撮るときは、いつも「もっと笑ってください」と声をかけられていました。コンプレックスが大きすぎて、全然笑えなかったんです。
金丸:でも今日は、非常に素敵な笑顔ですよ。
安井:これもトレーニングのおかげです。トレーニングって、「今日は昨日よりもこういうことができた」とか、「先週よりも、1ヶ月前よりも、こんなにできるようになった」という発見と喜びの繰り返しなんです。だから「私、やればできるんだ」とどんどん自分に自信がついていく。自分のことを好きになり、自分で自分を褒められるようになりました。
金丸:それまで自分のことをネガティブに捉えていたのが、ポジティブに変わったということですね。
安井:はい。それまでは「自分のこういうところが嫌だ」としか考えられなかったし、「誰々と比べて、私は……」と、他人と比較してばかりでした。
金丸:でもトレーニングは、自分との戦いです。
安井:そうなんです。昨日の自分に勝ちたい、昨日の自分よりも前進したいという気持ちで続けていたら、10ヶ月後に日本一になり、5年後にはアジアチャンピオンになり。
金丸:そうなると、ビキニフィットネスだけではなく、ほかにもいろいろ挑戦しようという気になってくるのでは?
安井:そのとおりです。「こんなこともできるかも。やってみたい」と思うようになりました。仕事でも難しい案件があると、かえって挑戦したくて、心が燃えるようになりましたね。「痛みなくして成長なし」ということをトレーニングから学んだおかげです。
金丸:失敗するのが嫌で、何かを始める前に全部諦めていた安井さんが、嘘のようです。
安井:本当に。今はすべて見切り発車ですから(笑)。まずはやってみよう、やったらきっとできるはず、というスタンスに変わりました。
金丸:失敗することは怖くなくなりましたか?
安井:失敗しても前に転ぼうと思っています。そうすれば、転んだとしても、何もしなかったよりは前進できるし、這い上がるときに何かを掴み取れるかもしれない。
金丸:そうなんですよ。実は失敗というのは、成長するためのきっかけになります。だけど日本の教育は「失敗してはいけない」という価値観を植え付けてしまうから、失敗のリスクを負って挑戦するより安定を選んでしまう子どもたちのほうが、圧倒的に多い。大きな可能性があるのにチャレンジしないのは、もったいないですよね。
安井:何かに挑戦して失敗するということは、それだけ成長の伸びしろがあることだと思います。だから「失敗できる自分はすごい」と思えるようになれば、気持ちもすごく楽なはずなんですけど。
金丸:そうですよね。相対比較、減点主義な日本の教育や、失敗が許されないという社会のしくみが原因で、日本人の自己肯定感は世界に比べるとものすごく低いんです。でも外見や見た目が変わって、それをきっかけに自分で自分を肯定できるようになれば、そもそも潜在能力はあるのだから、あとはいい方向に循環すると思います。
安井:一日一日を大事に生き尽くそうという意識も生まれましたね。当たり前ですが、今日という日は二度と来ません。だからいつも寝る前に「最高の明日を迎えるために、今日できることは全部やったかな」と自問自答しています。トレーニングも、わずかなやり残しもないように、思う存分取り組むようにしています。
金丸:安井さんがここまで変わるきっかけを作ったのだから、お母様もさぞ鼻が高いでしょう。安井さんは世界一を目指す以外に、何か目標をお持ちですか?
安井:ボディビルと同じように、ビキニフィットネスを誰もが知る競技にしたいですね。私の今の活動テーマは、「感謝」と「恩返し」なんです。今日の対談もそうですが、競技を始めたことで、以前の私では夢にも思わなかった人生を歩んでいます。だからこそ、家族や同僚、競技関係者など、これまで支えてくださった皆さんへの感謝の気持ちを“成績”という形で伝えたいし、競技に恩返しがしたいと思っています。
金丸:安井さんほどではなくとも、人は誰しも変われるだけの力を、自分の内に秘めていると思っています。
安井:私も同感です。心だけでなく、体にも変われる力が備わっていて、とりわけ筋肉は何歳からでも鍛えることができます。私は30歳、母は50歳からのスタートでしたが変われましたし、筋肉量は80歳からでも増やすことができます。トレーニングを通じて、自分が変わり、未来も変えられるという感覚を多くの人に味わってほしいですね。
金丸:コロナ禍で今後世の中がどうなっていくのか、まだまだ予想がつきませんが、安井さんが見事世界チャンピオンに輝くように、私も応援させていただきます。今日は本当にありがとうございました。
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