SPECIAL TALK Vol.76

~フィットネスは、何歳からでも遅くない。人生を好転させるほどの楽しさを伝えたい~

自分の殻を破ろうとするも、就職先で挫折を味わう

金丸:大学卒業後は、地元の名古屋で就職されたのですか?

安井:はい、国内証券会社の名古屋支店の採用でした。そこで4年働いて、今勤めている銀行は、2社目になります。

金丸:ちなみに、ほかの業種も受けたのですか?

安井:はい、警察官を。

金丸:警察官!?シャイだと務まらないのではないですか(笑)。

安井:小さい頃から警察官に憧れていたんです。それに、就職は自分にとって一番厳しい道を選びたいと思っていて、私にとってはそれが証券会社と警察でした。

金丸:面白いですね。それで、証券会社ではどのようなお仕事を?

安井:事務職としての採用だったのですが、徐々に総合職の男性と同じように営業をやってみたいと思うようになり、配置転換を願い出ました。全国でも過去にそんな転換の事例はなかったんですけど、なんとか認めてもらって。

金丸:意外ですね。シャイならば、事務職のほうが合っているのではないかと。

安井:そうなんです。でも、そもそも証券会社を選んだのは、経済のグローバルな動きを身近に感じたかったからなんです。それに、同期の男性が支店ナンバーワンの成績をあげているのを見ているうちに、「男性に負けたくないな」という気持ちがふつふつ湧いてきて。

金丸:そうなんですか。その負けず嫌いなところは、今までのお話のなかで全然出てきてませんけど(笑)。いつから負けず嫌いだったんでしょうか?

安井:子どもの頃から、ずっと内に秘めていました。それがだんだん表に出てきたというか。

金丸:では、ご自身はその性格に気づいていた?

安井:はい、ずっと気づいていました。小学生の頃から。

金丸:負けず嫌いとシャイは両立するんですね。

安井:私の場合、何かに挑戦すると失敗してしまう、負けてしまうと思い込んでいました。それが嫌だから「やらない」という選択をしていたんです。

金丸:なるほど。興味・関心がないから手を出さないのではなく、失敗するのが嫌だったからやらないと。

安井:そうです。何にも挑戦しないことで、自分を守っていたんですよね。今思い返すと最悪の選択肢です金丸 そんな安井さんが、シャイなのに営業への転換という一大決心をして、自分の殻を破ろうとしたんですね。

安井:ただ、結果が伴いませんでした。全国1位になるという目標を掲げたものの、3年ほどで営業に自信を失くし、金融機関で働くこと自体がつらくなってしまって。結局辞めてしまいました。

金丸:せっかく勇気を出したのにもったいない。

安井:先のことを何も考えずに辞めてしまったので、「営業と金融機関でなければどこでもいいや」という気持ちで転職先を探しましたね。

金丸:挑戦に挫折はつきものですが、完全にトラウマになってしまったと。

安井:でも、加工食品メーカーや介護職、会社の受付などいろいろ受けても、全然採用してもらえず。中途採用なのに未経験だから、かなり厳しくて。そんなとき、今勤めている銀行が名古屋支店を開設することを聞いたんです。オーストラリアへの留学経験もあるので、ちょっとした懐かしさも感じていて、すぐに応募しました。

母の激ヤセをきっかけに、自分の体を変える決意

金丸:ところで、まだビキニフィットネスの話が出てきませんが。

安井:そうですね。出合ったのは、6年前なので。

金丸:結構最近なんですね!

安井:はい。転職して数年後の、私が30歳になったとき、母が突然ダイエットに成功しまして。80キロから、半年で一気に20キロも痩せたんです。

金丸:いったい、何があったのですか?

安井:社交ダンスにはまったんです。社交ダンスのためにジムに通い始めて、ジムのダンスプログラムにもはまって。

金丸:それまで特に運動なんてしてこなかったから、効果てきめんだったでしょう。

安井:まさにそうですね。母は当時50歳でしたが、痩せて小顔になり、母が美形だったことを生まれて初めて知りました(笑)。それに痩せたらすごく行動的になって。それまではほとんど家にいたのに、朝からずっと出かけっぱなしに。

金丸:いいですね。人生を謳歌していらして。

安井:母の楽しそうな様子を見ていると、高校生の頃からずっとダイエットに失敗してきた私でも、「もしかしたらできるかも」と思うようになり、母と同じジムに通い始めました。

金丸:安井さんもお母様と同じく、すぐに結果が出たんですか?

安井:それがまったく(笑)。仕事終わりにジムに行っても、スパに入るのがメインになってしまって。昔からお風呂好きなもので。

金丸:それだとさすがに痩せないでしょう(笑)。その頃の体重は?

安井:70キロです。体脂肪率は30%を超えていました。半年たっても一向に変化がない私を見て、トレーナーの方が「何か目標を持ったほうがいいですよ」と。

金丸:たしかに、漠然と「痩せたい」と思っているだけでは難しいですね。

安井:だから、まずは目標にする人を探してみようと、「米倉涼子 いいカラダ」と打ち込んで、ネット検索してみたり(笑)。

金丸:最初の検索ワードが「米倉涼子」(笑)。わかりやすい。

安井:でも、芸能人と一般人は違います。一般人でもできそうなことはないかなと探していたとき、目に留まったのが「ビキニフィットネス」だったんです。

金丸:ついに出合いましたね。でも、どうしてビキニフィットネスに注目したのですか?

安井:ビキニフィットネスの大会がちょうど日本で始まったばかりで、第1回の優勝者が、普通の主婦の方でした。

金丸:なるほど。それは励まされますね。

安井:始まったばかりの大会だし、私も挑戦してみようと。そしたら、第2回大会で優勝してしまいました。

金丸:えっ!?ちょっと展開が早すぎますよ(笑)。

安井:トレーニングを始めて10ヶ月でした。ただ大変だったのは、それからです。優勝したとはいえ、精神面が全然追いついていなくて。品位、風格を身につけて、周りに尊敬されるような模範とならなければならないと必死でした。

金丸:チャンピオンたるもの、やはり競技をしている人たちの目標にならないといけませんからね。ちなみに、お勤め先はどのようなリアクションでしたか?

安井:それが、同僚が大会に足を運んでくれるなど、かなり応援してくれました。今でも基本的には「どんどん挑戦してくれ」というスタンスなので、本当にありがたいです。

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