僕のカノジョは6個上 Vol.2

「彼女、自分よりも経験が豊富かも…」デートに誘った男が困惑した、女の発言とは

「恋愛では、男が女をリードするべきだ」。そんな考えを抱く人は、男女問わず多いだろう。

外資系コンサルティング会社勤務のエリート男・望月透もまさにそうだ。これまでの交際で常にリードする側だったはずの彼。

ところが恋に落ちたのは、6歳上の女だった。

年齢も経験値も上回る女との意外な出会いは、彼を少しずつ変えていく。新たな自分に戸惑いながら、波乱万丈な恋の行方はいかに…?

◆これまでのあらすじ

カフェで見かける美女・朱音と話す機会を得た透。彼女と距離を縮め始めるが…?

▶前回:年上女に心を奪われて…。平日昼間、29歳の男を驚かせた出来事


「あの…昨日はどうもありがとうございました」

いつものカフェでメニューをぼんやり眺めていた透は、背後から声をかけられ、我に返った。

「あっ…。どうも」

振り返るとそこには、朱音が立っていた。

白のノースリーブに黒のパンツというシンプルな格好だが、その上品な美しさに、思わず息をのむ。

自分を引き立ててくれるものを分かっている。彼女からは、そんな大人の余裕を感じずにはいられない。すると彼女は、こう切り出した。

「あの、昨日のお礼させてもらえませんか」

「いえ、そんなお礼されるほどのことでも…」

自分はただ、落とし物を拾っただけなのだ。恐縮しながらモタモタしている透に、朱音はくすっと笑う。そしてレジの前にスッと立った。

「じゃあ、私頼んじゃいますね。…アサイースムージー1つ。あとは…えっと?」

朱音が振り返って、何を頼むか目で尋ねてきた。大きくて澄んだ瞳でじっと見つめられ、不意にドキリとする。透は慌てて答えた。

「あ。じゃあ、僕もそれで」

普段ならアイスコーヒーしか飲まないが、なぜか彼女と同じものを飲んでみたくなったのだ。

カウンター式の座席しか空いていなかったので、2人は自然と隣同士になった。

店側の配慮で、普段よりは椅子と椅子の距離が離れている。だが、隣に座った彼女からはほのかにいい香りがした。

「差し支えなければ、お名前伺っても?」

スムージーを飲んでいる透に、朱音が尋ねた。

「望月です」

普段の飲み会なら、「モッチーって呼んでください」とノリ良く付け加えるところだが、朱音を前にすると、そんなことは恥ずかしくて言えなかった。

「望月さん、改めてよろしくね」

そう言って微笑む彼女の姿に、透は再び見惚れそうになった。

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