2020.07.12
東京バディ Vol.4夫婦や恋人でもなく、家族のような血のつながりもない。それでも人が生きていく中で求めるもの—。それは「友情」だ。
「たった一人の親友(バディ)がいれば、他には友達なんていらない」。
そう豪語する男がいた。
互いを信じ合い、揺るぐことのない二人の友情。だが、彼らが好きになったのは、同じ女性だった…。
◆これまでのあらすじ
「僕」こと小暮喜八は、就職活動で知り合った親友・片桐とは10年来の親友で、二人はひそかに舞に想いを寄せていた。
舞が結婚すると知った小暮は「片桐こそ舞とお似合いだ」と一肌脱ぐことを決意するが、その作戦はうまくいかなくて…。
「どうしようかぁ…」
舞と三人のディナーの解散後、片桐と二人で立ち寄った麻布十番の『月光浴』のカウンターで僕はため息まじりに弱音を吐いた。
「どうしようって、何が?」
片桐は首をかしげる。そりゃそうだ。こいつは、僕の胸の内に秘められた切なる願いを知らない。
―......
この記事の続きは月額プラン会員に登録すると
読むことができます
読むことができます
会員の方はこちらからログイン
【東京バディ】の記事一覧
もどる
すすむ
おすすめ記事
もどる
すすむ
東京カレンダーショッピング
もどる
すすむ
ロングヒット記事
もどる
すすむ
この記事へのコメント