夫婦や恋人でもなく、家族のような血のつながりもない。それでも人が生きていく中で求めるもの—。それは「友情」だ。
「たった一人の親友(バディ)がいれば、他には友達なんていらない」。
そう豪語する男がいた。
互いを信じ合い、揺るぐことのない二人の友情。だが、彼らが好きになったのは、同じ女性だった…。
◆これまでのあらすじ
「僕」こと小暮喜八は、就職活動で知り合った親友・片桐とは10年来の親友だ。
二人がひそかに想いを寄せていた女性・舞が結婚すると知り、小暮は「片桐こそ舞とお似合いだ」と一肌脱ぐことを決意する。
あれは4年前の夏の夜。
僕は片桐に誘われ、着飾った美しい女性たちが客席に溢れる渋谷の劇場で、とある芝居を観た。
それは、映画やドラマも手掛ける人気劇作家の意欲作で、天才画家・ゴッホと同時代に生きた画家たちの友情と葛藤を描いた物語だ。
女性たちの笑い声やすすり泣く声で......
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この記事へのコメント
凡人、凡人って自分を卑下した挙げ句、舞と片桐をくっつけるっていう思考‥‥。凡人っていうより完全に変人。
かなり面倒なタイプ。。。