急募:僕の嫁 Vol.14

「まさか彼女と付き合うとは…」29歳エリート男が理想と程遠い女に決めた理由

運命の相手と出会いたい。誰もが思っていることではないだろうか。

では、運命の相手はどこにいるのだろう。

まだ出会っていないだけ、どこかにいるのだ。

そう思い続けてきた曽根進太郎、29歳。恋愛経験はゼロに近い。

彼の人生をかけた、“運命の相手”探し。紆余曲折を経て、ついに「彼女」にたどり着いた。

会社の同僚・杏と交際することになった進太郎。彼が胸の内を打ち明ける。


「朝ごはん出来たよ」

テーブルに朝食を並べた進太郎は、洗面台で顔を洗っている杏に声をかけた。

付き合い始めてからというもの、杏は進太郎のマンションに頻繁に来るようになった。

お互いの家が近いこともあり、半同棲状態だ。

「今行くー」

10分前にノソノソ起きて来た彼女の声は、まだ眠そうだ。

今日のメインは、オムレツと、カリカリに焼いたベーコン。付け合わせは、軽く炒めたマッシュルームとグリルしたトマト。昨日買っておいた高級食パンのトースト付きだ。

−あとは、掃除機をかけて洗濯機を回して…。

進太郎の頭の中は、この後の家事のことでいっぱいだ。休日は、家事をまとめてやらなくてはいけないから大忙しなのだ。

杏も、最近は「私も頑張る!」と意気込んでいるが、彼女に任せると、靴下が片方失踪したり、アイロンが不要なはずのものまでシワシワになるので、こっそりフォローしている。

−彼女には、色々と助けられてるしな。

誰かと過ごす日々がこんなにも幸せに満ちたものだったなんて。それを教えてくれたのは杏だ。

進太郎が幸せを噛み締めていると、洗顔を終えた杏がリビングに入って来た。

「いっただきまーす」

オムレツを一口食べた杏は、目を大きく開けて進太郎の方を向く。

「進太郎、天才!お店出せるよ」

その言葉に、進太郎は「ずっと笑顔でいてほしいから、頑張るよ」と、心の中で思った。

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