急募:僕の嫁 Vol.3

「この女性とはちょっと…」出会って数分で男を幻滅させてしまったワケ

運命の相手と出会いたい。誰もが思っていることではないだろうか。

では、運命の相手はどこにいるのだろう。

「“ビビビ”ときた」

「会った瞬間に、この人と結婚すると思った」

そんなのを聞けば聞くほど、目の前の相手は違うと思ってしまう。

まだ出会っていないだけ、どこかにいるのだ。

そう思い続けてきた曽根進太郎、29歳。恋愛経験はゼロに近い。超ド級の、夢見る夢男。

彼の人生をかけた、“運命の相手”探しが今、始まる。

◆これまでのあらすじ

結婚を決意し、結婚相談所に登録した進太郎。ついに迎えた、ファーストコンタクト。運命の人は現れるのだろうか…?


ー2019年2月ー

「バッチリ決まってるなあ、俺」

進太郎は、鏡に映った自分のことを、ショーウィンドウのマネキンみたいに格好良いと思った。

が、それもそのはず。

数日前。ファーストコンタクトが決まった進太郎は、デパートに慌てて駆け込み、お店に飾ってあったマネキンが着ていた洋服を一式購入したのである。

ネイビーのシャツにライトグレーのパンツ。シンプルで爽やかな装いは、きっと女性受けも抜群だろう。

今日ついに“ビビビッ”の瞬間が訪れるのだろうか。進太郎の胸が高鳴る。

遅刻してはいけないと、待ち合わせの25分も前にお店に到着してしまった。

入口に全神経を集中させて、相手の到着を待つ。

−あ、あの人だ…!

きっと、運命の彼女が姿を現した瞬間に分かるはず。進太郎は、その瞬間に備えて入口の方を食い入るように見つめる。

だが、“ビビビッ”は一向に訪れない。

−そろそろ来ると思うんだけどなあ。

そうこうしているうちに、目が痛くなってきた。瞬きするのも忘れて見つめていたら、どうやら目が乾いたらしい。

進太郎は、目を休めるため、慌てて窓の外に目を向ける。今日は天気が良い。窓の外には、青空が広がっていて、雲がゆっくり動いている。

ぼんやりと雲の動きを眺めていると、突然声をかけられた。

「あのー、シンタロウさん?」

慌てて彼女の方に顔を向けた進太郎は、次の瞬間固まってしまった。

【急募:僕の嫁】の記事一覧

もどる
すすむ

おすすめ記事

もどる
すすむ

東京カレンダーショッピング

もどる
すすむ

ロングヒット記事

もどる
すすむ
Appstore logo Googleplay logo