美女の憂鬱 Vol.2

「美人だから仕事もうまくいくんですよね?」営業成績トップになった美女が、受けた洗礼

街を歩けば思わず振り返ってしまう。だけど目が合えば、逸らしてしまいたくなる。

誰もが羨望の眼差しを向ける、美しい人。…しかし、美女には美女にしかない悩みがあるのだ。

「人生の勝ち組」だと囁かれ続け、早29年の奈津子もそのひとり。

―誰も本当の私なんて知ろうともしない。

これは、そんな美女と美女に恋した二人の男の物語。

◆これまでのあらすじ

都内の大手人材派遣会社に勤める奈津子は、見た目の良さだけに惹かれて寄ってくる男性たちに飽き飽きする日々を送っていた。

そんな時、友人に誘われ“映画会”へと参加することになり、楽しい時間を過ごしていたが…。


「あら、奈津子さん、昨日結構飲んだんじゃない?いつもより体がむくんでるわよ」

女性らしい言葉遣いで話しかけてきたのは、パーソナルトレーナーの結城(ゆうき)だ。指摘された奈津子は、思わずビクリと肩を震わせる。

「あ、ばれちゃいましたか?さすが結城さん。実はちょっと飲みすぎちゃって」

昨晩の映画会をたっぷりと満喫した翌日、奈津子は毎週欠かさず通っているパーソナルジムに来ていた。

結城は40代になってからジムを開業した凄腕トレーナー。筋肉質な体つきとは対照的に、おっとりとした口調が「癒される!」と、いま人気のトレーナーなのだ。

「ふくらはぎの辺りとか結構冷えちゃってるじゃない。今日は下半身を中心に鍛えましょ。早速、ブルガリアンスクワットからね」

「わー、それ苦手なやつ」

スパルタな結城のトレーニングには、ついていくのも精一杯。しかしそんな時間は、奈津子の心も体もリセットさせてくれる。

そればかりでなく、結城のおかげで最近の奈津子は、美しさにいっそう磨きがかかっているのだ。

なめらかな曲線を描くくびれに、キュッと上がったヒップ。引き締まり、一切のムダがないスタイルには、男女問わず羨望の眼差しが向けられる。

仕事を忘れ、休みを満喫していた奈津子だったが…週明けの月曜からさっそく“美人がゆえの”災難に遭遇してしまうのだった。

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