しじみ出汁とトリュフが香る極上麺
『銀座 魄瑛』
信州ラーメンのカリスマ、『ボンドオブハーツ』の塚田氏が手がける店。こちらの「特製ラーメン」¥1,000が相当のクオリティでリピーターが多い。
丸鶏を丁寧に煮込んで旨みを凝縮させた清湯スープに、青森県産赤鶏の鶏油でコクをプラス。そこに、江戸前しじみを煮出したエキスを加えて完成。
喉越しのいい細麺と一緒にすすると、しじみの力強く滋味深い味わいが広がり、直後に「MUCCINI」のトリュフオイルが鼻に抜けていく。
いまのラーメンの潮流を感じられる一杯だ。
シンプルにして王道の中華そばはコレだ!
『中華風家庭料理 ふーみん』
骨董通りの小原流会館にある『中華風家庭料理 ふーみん』。神宮前から南平台を経て33年前にこの地に移転して以来、表参道で愛され続けている名店である。
同店でぜひ味わって欲しいのは「ふーみんそば」だ。見た目はザ・中華そばというシンプルなビジュアルであり、食べる前から味は想像が付きそうなものだが、いい意味でその期待は裏切られる。
まさに中華そばという味わいであるにも関わらず、琥珀色に輝くスープは、飲んだ瞬間に深いコクと旨みを感じ、細く繊細な麺は何度もすすりたくなるほどに美味。
美味しさの決め手となっているのは、老鶏(ローチー)と豚のみで丁寧に作られるスープ。
また、ネギをラードで30分ほど焦がして作られたネギ油も香ばしさをプラスしてくれ、さらにスープを美味しくしてくれている。
特徴的な細麺も、つるんとした喉ごしが心地いい。
そして脇を固めるこだわりの叉焼や、小松菜、もやし、煮卵といった名脇役たちもひとつひとつ美味しく、食べ終わる頃には、なんだか名残惜しさすら感じてしまう一杯なのだ。
世代を超えて愛される名店『中華風家庭料理 ふーみん』。
ふーみんママが大切にしているのは店名の通り「中華風家庭料理」であること。毎日食べても飽きず、初めて食べたのに懐かしさを感じてホッとする…。
長年愛され続けている理由は、こういった優しい想いが全ての料理に込められているからだろう。
打ちたてで提供される手打ち麺がウマい!『銀座 ヤンヤン』
東銀座の地で、創業40年目を迎えた中華料理店『銀座 ヤンヤン』。
店先に掲げられた看板の通り、名物は手打ちラーメン。それを象徴するように、店に入るとすぐガラス張りの麺の手打ち場が出迎える。
『銀座 ヤンヤン』は、すべて注文が入ってから麺を打ち始める。 そうでなくては、このモチモチとした食感や、麺の風味、味わいが出ないのだ。
手打ち麺へのこだわりの強い『銀座 ヤンヤン』だからこそ、やはり1回目の訪問では、シンプルな「手打ちラーメン(正油)」をぜひ味わってみて欲しい。
鶏ガラ、香味野菜、煮干し、昆布などを約2時間煮込んでとった出汁を使い作られる創業以来変わらぬ味わいのスープは、あっさりしていながらも旨みが凝縮され、麺の味をしっかりと引き立ててくれる。
やはり麺の旨みをしっかり派の人にこそ、訪れて欲しい名店のひとつである。