“具なし”で勝負する潔さと、揺るぎない自信
『澄まし処 お料理 ふくぼく』
六本木ヒルズ5階で、あっさりを追求した「澄まし麺」で勝負する『ふくぼく』。特注の漆椀の中は、スープと麺と柚子のみと超シンプル。
運ばれたそばから漂う上品な香りは、いりこ、昆布、鰹節で出汁を毎朝ひき、香りがよくまろやかな一番出汁のみを使う。素材の味を生かすため、味つけは塩のみ。
美しく透き通ったスープは、濁りや雑味のない深いコクと出汁のやさしい余韻を堪能できる。
45秒で茹で上げる、細麺の程良い歯ごたえと喉越しも完璧。
余計な飾りは一切いらない。味のわかる大人ほど、この潔い一杯の魅力を理解する。
大人に愛される淡麗豚骨は軽くて美味
『なかご』
赤坂と赤坂見附の中間に目立つ看板あり。塩ラーメンと見紛うような透明なスープ。
実はこれ、豚骨ラーメンである。九州出身の店主が、「こってりが重たくなってきた、という大人にこそ食べてもらいたくて」と、澄んだ豚骨スープを開発。
「純粋豚そば 醤油」¥850は、豚骨を煮込んで白濁した白湯スープに、旨みを加えて二度炊きをして濁りを除き、クリアな清湯スープに仕上げる。
仕込みに丸2日かかる手間暇かけたスープは、豚骨のインパクトをしっかりと感じるのに後味はすっきり。
余計な脂を取り除いているから、食後も胃が軽い。大人に嬉しい淡麗豚骨という新ジャンルだ。
和食の料理人が生み出した、極上の一杯
『ふるめん』
西麻布の和食店『ふるけん』が手がける中華居酒屋のラーメンが、美味しいと話題。場所は六本木通り沿い。
「塩ラーメン」の黄金色のスープは、大山鶏の胴ガラと豚の肩ロースの動物性スープと、和出汁の2つのスープを調合。
鶏チャーシューにローストポーク。三つ葉、万能葱、もやし、とろろ昆布と具材も多い。
塩気が突出しないように、スープになじむ四角い細麺を採用。食べたあとも出汁の余韻がいつまでも続き、和食の料理人ならではのきめ細かな技の裏打ちを感じる。