−女なんて、どうせ金を持ってる男が好きなんだろ−
そんな風に思うようになったのは、いつからだっただろう。
慶應義塾大学入学とともに東京に住み始めた翔太は、晴れて慶應ボーイとなるも庶民とセレブの壁に撃沈。
さらには付き合い始めた1歳年上の女子大生・花純が、お金持ちのおじさんに群がるいわゆるビッチだったことが判明。その悔しさをバネにした翔太は、大手総合商社の内定を勝ち取る。
若手の間は苦汁を飲んできた翔太だったが、28歳でついにモテ期到来。
ところが初めて結婚を意識した女性・みな実にはあっさりプロポーズを断られ、シンガポール駐在から戻ると、同期・コジマが自分より先に出世していた。
「このままじゃダメだ」と焦る翔太は、一旗揚げて見せると意気込み、大学時代の同級生・一馬がCEOを務めるベンチャーに転職した。
◎「東京男子図鑑」ドラマ化決定!詳細はこちら!
商社の看板を捨てた35歳、泥水をすする覚悟で挑む新たな挑戦
「アンドエバー…?へー、なんの会社?」
ようやくアポにこぎつけた営業先で、頭の悪そうな20代の若造が僕にタメ口をききます。
−おい、お前。俺は総合商社出身のエリートだぞ。
そんなセリフが喉元まで出かかりますが、ぐっと堪えて笑顔を作る。エリート街道のど真ん中を生きてき......
この記事の続きは月額プラン会員への加入、
またはアプリでコイン購入をすると読めます
またはアプリでコイン購入をすると読めます
この記事へのコメント
てか、以前に、たくやとかいう総合商社勤めの人生ストーリーあったと思うのだけれど、それとほぼ一緒じゃない?