東京男子図鑑 Vol.2

「どうしても勝てない…」慶應卒のエリート商社マンが、唯一コンプレックスを抱く相手

−女なんて、どうせ金を持ってる男が好きなんだろ−

そんな風に思うようになったのは、いつからだっただろう。

これは、東京を舞台に、金と仕事と女に奮闘しながら年齢を重ね上り詰めていったある東京男子の、リアルな回想録である。

慶應義塾大学入学とともに東京に住み始めた翔太は、晴れて慶應ボーイとなるも、セレブと庶民の壁に撃沈

1歳年上の女子大生・花純と付き合うが、彼女はいわゆる、お金持ちのおじさんに群がる“ビッチ”だったことが判明

悔しさをバネにして就職活動に励んだ翔太は、大手総合商社の内定を勝ち取る。


22歳。慶応卒・商社マンの肩書きを手に入れた男の優越


学生時代に花純のような…つまりビッチ系の女と付き合ったことは、僕にとってむしろ幸運だったかもしれません。

僕がもし自分と同じように田舎から出てきた、頭も顔立ちも悪くないが拭えない芋っぽさの残る外部生の女の子と、罷り間違って素朴な恋に落ちていたとしたら…今、ここに立っていることはなかったでしょう。

申し遅れましたね。僕はこの春、大手総合商社に入社しました。

20代後半で1,000万円の大台を超えるエリート街道を掴み取ったのです。

僕はもともと本を読んだり文章を書いたりすることが好きだったから、なんとなくぼんやり出版社とかいいな…なんて思っていたんですよ、最初は。

危なかったです。出版業界なんて、編集者にでもなって深夜残業で身を削らない限り、大手でも30代後半でようやく年収700〜800万。1,000万を超えるのは50歳を超えてからという場合もある。

そんなんじゃ全然ダメ。花純を…拝金主義の女たちを跪かせることなどできやしない。

年収の差って別に能力の差じゃないですからね。選ぶ業界の差。それだけ。だったらどう考えたって、給与ベースの高い業界に身を置くべきです。

それに気がつき、早々に商社に的を絞った僕の選択は正しかったと思います。

慶應卒のエリート商社マン。なんと輝かしい響きでしょうか。

今の僕なら、丸の内OLはもちろん、CAやモデル、うまくいけばアナウンサーとだって付き合えるかもしれない。…あ、ちょっと調子に乗りすぎましたかね。

そうそう、例の花純はというと、女子大を卒業したあと二流のアパレルブランドかなんかで働いているそうですよ。

まあせいぜい頑張って、偽りの純情キャラで男を狩ってくださいって感じです。

散々甘い蜜を吸ってきた女が、いつまでも安月給になんか耐えられないでしょうから。

この記事へのコメント

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はる
この主人公、話が薄っぺらすぎていちいち突っ込み入れられない(笑)商社マンでドヤッてるあたりで程度が知れてしまう。
商社は下積みが長くて若手の仕事のレベルは全然給与に見合わないと聞くが、もし本当だとしたらこれから友人たちとの差は開く一方だね。。。
2019/09/21 05:2099+
No Name
男装女卑するつもりはありませんがって防護線張って『しかも、女』って完璧な見下し方してくるやつ、現実にもいるよね笑笑
2019/09/21 06:2499+返信4件
No Name
ちっさい男やなぁ
2019/09/21 06:4199+返信1件
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