「この子、俺に気があるんじゃ…?」
男は何故すぐに、そう思い込んでしまうのだろうか。
周囲を見渡して見ても、やはり女性より男性の方が“脈あり”を客観的に判断できない傾向にあるように思う。
今この瞬間も、男たちの一方的な勘違いにより被害を被るアラサー女子は後を絶たない。
この連載ではそんな彼女たちの嘆きをまとめ、“勘違い”の原因と対策を探っていく。
「男の勘違い」一挙に全話おさらい!
第1話:「今夜、抱かれてもいいと思ってる?」高級鮨屋で起きた、男女の惨劇
帰宅途中のビジネスマンが足早に通り過ぎる中、日没間近のテラス席に佇む静香は、黒のタンクニットに細身のデニム姿。カジュアルな装いだが、ボディラインが強調されヘルシーな色気がある。
オフだったのかと尋ねると、NOと答えた。フードコーディネーターを名乗る彼女はこの日、某代理店の担当者と打ち合わせを終えてここにやってきたという。
「CMや広告ビジュアル用に、見栄えのする、センスのいいお料理を用意するのが私の仕事です。クライアントは食品メーカーだったり、あるいはアパレルだったり様々ですが、代理店の担当者から仕事を回してもらうことが多いですね」
なるほど。フードコーディネーターとは?と疑問に思っていたが、そういう仕事だったのか。説明を受けて納得していると、静香は再び小さくため息を吐き、先を続けた。
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第2話:「俺が独身なら、可能性あった?」既婚男の口説き文句に、美女が“イケそう”な態度をとった理由
「ああ…やっぱり、わかっちゃいます?私、既婚男に言い寄られる確率が本当に高くて。私の方はもちろん興味なんかないですよ。最初からターゲット外です。当たり前じゃないですか」
真顔のまま、美咲はハッキリと断言する。そして今度はあからさまに不愉快な表情を浮かべると、思い切り眉を顰めてこう吐き捨てた。
「奥さんがいながら他の女とも関係しようなんて、思い上がりもいいところ。申し訳ないけど、1,000万もらっても相手したくない。ああやっぱり、ハッキリ言ってやればよかったわ」
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第3話:モテるどころか逆効果…初デートの待ち合わせで、女が冷めた男の行動とは
「男の人って、どうしてあんなに自慢が好きなんですかね…?」
今回の報告者・小山千夏は、冒頭からかなりうんざりとした表情で口を開いた。紀尾井町ガーデンテラスの『ガーブ セントラル』。オフィスを抜けてきたという彼女は、心を落ち着けるかのようにカフェラテをゆっくりと啜っている。
「私の性格が悪いのかな?(笑)男の人があからさまに“褒められたいオーラ”を出してくると、その瞬間にスーッと冷めちゃう。すごいですね!さすがです!って言って欲しいんだなってわかればわかるほど、絶対に言いたくなくなるんです」
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第4話:「今さら何…!?」音信不通だった男から、1年越しに届いた驚きのLINE
「仕事はハードですが、辞める気はないです。この仕事、色々あってもやっぱり楽しいですから」
そんな風に語る希の横顔は凛として美しく、日々の充実が伝わってくるようだ。特定の彼氏はいない様子だが、華やかな業界に身を置く彼女のことだ。おそらくデートの相手に困ることもないのだろう。
しかし30歳という年齢で、結婚への焦りはないのだろうか?
「結婚ね…30歳の大台に乗ったら、急にどうでもよくなりましたね。焦っても意味ないって諦めがついたのかな?(笑)私の場合、どうしても結婚しなきゃならない理由もないですし。…ああ、でも1年前は、少しばかり焦っていたかもしれません」
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第5話:「金目当ての女と思われた?」年収1,000万超の商社マンが言った言葉に、女が冷めた瞬間
都内屈指のラグジュアリーホテルにあるレストランに、今回の報告者・山下千尋は、さも勝手知ったる様子で現れた。
肩の落ちたトップスにスキニーデニム、Diorの新作ブックトートを携えクリア素材のヒールで颯爽と歩く。席に着くとメニューも見ずに「アイスラテ」とオーダーした。
フリーランスでPRをしているという彼女だが、初対面のこの一瞬で、普段から比較的余裕のある生活を送っていることが窺えた。
「聞いてくれます?私、少し前にデートしていた男性がいたんですけど…その彼に結構なひどいセリフを吐かれたんです」
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第6話:28歳キー局アナが語る、“女子アナやモデル”狙いの男に共通する、ある特徴とは
「実は先日もある男性からディナーに誘われたんですが…正直彼も、私っていうかとにかく女子アナとデートしたいんだなーって感じでしたね。気になってた『鮨 在』の予約を取ってくれたのでOKしましたけど」
それなりに売れっ子である彼女は、仕事もかなり忙しい。オファーは数多くあっても行けないことの方が多いが、タイミングさえ合えば誘いに乗ることもあるらしい。ただし「店による」との事だが…。
「その彼と話していて、私ある事に気がついてしまったんです。女子アナやモデルばかり狙う男の人って、共通点があるんですよね」
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第7話:「この人、ダサい…」思わず失笑。女が一気に幻滅してしまう、告白後の男の態度とは
「モテるでしょう」と尋ねてみると、彼女は否定しなかった。
「そうですね…30歳を過ぎた私に、そんな風に言ってくれる男性がいるのは本当にありがたいと思ってます」
自信と謙遜を交互にチラつかせながら、麻由は控えめに笑う。しかしそのすぐ後で、過去の苦い経験を思い出したのだろう。眉間にしわを寄せ、愛らしい外見に似合わぬ渋い顔を見せた。
「でも私…せっかく告白してくださっても、その後の男性の態度で、すごく嫌だなって思った経験があるんですよ」
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第8話:待ち合わせは新宿南口。婚活中の32歳女を閉口させた、男のデートプラン
百合のサロンの営業時間は13時から。夜の最終受付は20時で、ほぼ毎日、深夜に疲れ切って恵比寿の自宅に戻るという。
「普通にしていたら出会いなんてありません。なのでアプリで探して、オフの日や空き時間を見つけて積極的に会っているんですが…なかなか難しいですね」
語りながら、何かを思い出すように明後日の方向をみる百合。そして、彼女がつい先日出会ったという、ある“勘違い男”について話をはじめた。
「初対面の印象はかなり良かったんです。それが2度目のデートで…」
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第9話:結婚式2次会で、元カレと5年ぶりの再会。アラフォー独身男の、腹立たしい一言とは
「夫とは27歳で出会ったんですが…その頃の私、人生のどん底だったんです。付き合っていた彼と別れたばかりで。…しかも理由が、相手の浮気」
急に声のトーンが変わり、香衣は気だるそうな様子でフゥとため息を吐いた。
彼女にとっては、思い出したくもない過去なのだろう。浮気問題について詳しく語ろうとはしなかったが、ふと思いついたように顔をあげると、こちらに身を乗り出した。
「そうそう、その浮気された彼。実は最近、5年ぶりに会う機会があったんです」
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