姉妹格差 Vol.9

壮絶なコンプレックスと戦い続けていた美女。夫に裏切られて転落した女の決意とは

「美人で優秀な姉と、できの悪い妹」

幼いときから、2人はこう言われてきた。

妹の若葉(わかば)と、姉の桜(さくら)は3歳差の姉妹。27歳と30歳になった今、その差は広がるばかりだ。

人生に行き詰まった妹は、幸せを掴むことができるのかー?

誰が見ても完ぺきな姉と比較されて育った、妹・若葉は、劣等感に苦しめられていた。

若葉は2度目の司法試験に臨むも不合格。パラリーガルとして姉の事務所に就職しイケメン上司、滝沢に恋心を抱き、必死で振り向かせようとするも撃沈、ついに姉妹喧嘩に発展してしまう。そんな時、姉の夫の浮気現場を目撃する。しかし姉から母の日記を受け取った若葉は、幼少期の秘密を知る…


毒姉、神崎桜の本音


母の日記を読んだのは、小学校2年生のとき。

本棚の奥に置いてあるのを見つけて、開いたときの衝撃といったら…呼吸が浅くなって、無意識のうちに体が震えだしたのだ。

どのページを見ても、“桜は我が侭ばかり” “若葉が可愛い” って書いてある。

悲しくて悔しくて、何日も眠れなくなって、両親の愛情を自分に向けるためにはどうしたらいいのかを必死に考えた。

“絶対に親に認めてもらおう、そのためには勉強しかない”って。

だから小学4年の夏休み、塾の模試で全国1位をとって、親から天才だって褒められたときの喜びは、今でも鮮明に覚えている。

けれど、よく考えればあれが地獄の始まりだったと思う。これまで妹に向けられていた両親の期待が、全て私にのしかかるようになった。

「絶対に東大に行け」
「東大以外は大学じゃない」
「そのためには東大進学数No.1の中学へ行け」

毎日毎日呪文のように言われ続けて、あの時の私は発狂寸前だった。

テストで99点だったら、容赦なく平手打ち。妹は90点までは殴られなかったから、どうして私ばっかり、っていつも悔しかった。

おまけに妹はピアノまで続けさせてもらっていて…私は塾に入ると同時に辞めさせられたのに。

でも、私は“お姉ちゃん”だから、そう自分に言い聞かせて、どうにか耐えて机に向かって。

第一志望の中学の合格発表日、掲示板で自分の番号を見つけたときは、有頂天になって父に電話した。

―やっと、両親に認めてもらえる!

でも、その直後、私は奈落の底に突き落とされてしまう。

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