続・二子玉川の妻たちは Vol.6

稼ぎは1日たった500円。働く必要のない専業主婦が、それでも自称スタイリストを続ける理由

あなたは覚えているだろうか。

有り余る承認欲求のせいで、ただの主婦ではいられない二子玉川妻たちの戦いを。

「サロネーゼ」と呼ばれる、自宅で優雅に“サロン”を開く妻たち。空前の習い事ブームにより脚光を浴びた彼女たちだが、それも数年前までの話。

東京では早くも旬を過ぎ、サロネーゼたちの存在感は急速に薄まっている。

それでも未だ “何者か”になることを求めてもがき続ける妻たち。

前回は“ゆるふわ起業コンサルタント”から“婚活カウンセラー”に転身したセレブ妻・小泉淳子の偽装を暴いた。

今回は、以前に小泉淳子のコンサルを受け、パーソナルスタイリストとなった勘違い主婦・小百合の現在を追う。


“ゆるふわ起業コンサルタント”改め“婚活カウンセラー”小泉淳子は、いつも通りアマン東京のラウンジで約束の相手を待っていた。

先ほど「いま大手町についた」と連絡があったから、おそらくあと10分ほどで到着するだろう。

手持ち無沙汰でスマホを手に取り、何気なくインスタグラムをチェックする。

するとフォローしていることもすっかり忘れていた、ある女の投稿が目に飛び込んできた。

−!?

アカウント名に記された木下小百合という名に、覚えがある。

以前、淳子がまだ“ゆるふわ起業コンサルタント”だった頃、「パーソナルスタイリストになりたい」と相談にきた主婦だ。

当時から彼女の身の程知らずぶりを心配していたが、やはり予想通り、いや、予想を上回る惨状を目の当たりにして、淳子は深々とため息をついた。

−もはや、完全に迷走しているわね…。

木下小百合のギャラリーに投稿されているのは、ファッションモデルさながらに目線を外してポージングをする彼女自身の写真だ。

しかし残念ながらそのスタイルも、表情もファッションセンスも、背景も写真の構図も。何もかもが三流であり、世の女性たちが憧れるどころか「痛々しい」という感想しか持てないクオリティ。

さらに淳子は、彼女のどアップ顔写真に添えられたテキストを見て、思わず小さく「げっ」と、下品な声まで上げてしまった。

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