崖っぷち妊活物語 Vol.14

「産まない女」と「産めない女」の違い。絶望を知ったエリート美女が、それでも母になりたい理由

―私、もしかして...?ー

結婚相談所に助けられながら、気が遠くなるほど壮絶な婚活を経て、晴れて結婚ゴールインを果たした女・杏子。

一風変わったファットで温和な夫・松本タケシ(マツタケ)と平和な結婚生活を送り、はや2年。

34歳になった彼女は、キャリアも美貌もさらに磨きがかかり、順風満帆な人生を歩む一方、心の隅に不妊の不安を抱えていた。

女子会マウンティングにもめげず、藤木というスパルタ医の元で体外受精に踏み切った杏子“陽性”の結果を知らされたが、赤ちゃんの心拍が確認できず流産の診断を下されてしまった。


—気持ちを新たに、再び妊活に挑むー

前向きになろうと決意はしたものの、流産を経験した杏子には、やはり深い心の傷が残っていた。

度重なる苦労の挙句、ようやく手に入れた幸せが無残にも消えてしまったときの、あの痛み。

悲しくて悲しくて、何日も一人部屋に引きこもった。小さな点の写ったエコー写真を握りしめ、この子と一緒にこのまま消えてしまいたいと何度思い詰めただろう。

再び治療を再開すると決めても、また同じ痛みを味わうのではと思うと、恐怖で足が竦む。

かと言って、杏子は「諦める」という選択肢も選ぶことができなかった。辛すぎる経験ではあったが、少なくとも“妊娠できる”ことは証明されたのだ。

言うまでもなく、不妊治療の成功率は、年齢によってどんどん低下していく。時間は1秒たりとも待ってはくれない。

前に進むのも、後に戻るのも恐い。

それはまるで、お天道様だとか神様という超自然的な存在に、自分がどれだけタフでいられるか試されているような気分だった。

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