婚活は、ビジネススクールで!? Vol.9

「まずい、出世した!」婚活に必死だった28歳にゃんにゃんOLの意識が変わったワケ

多くの女性を苦しめる、 “結婚”という二文字。

高望みをしているわけではない、普通の幸せが欲しいだけ。

しかし出会いに溢れているはずの東京で、それはなかなか手に入らないのである。

自称・丸の内にゃんにゃんOLの本田咲良(27)は、ひょんなことからビジネススク ールに通うことに。

ビジネススクールが意外にも婚活にピッタリだと気づく咲良と由利。

咲良は、クラスメイトの翔平が主催する勉強会のあと、2人きりの食事に誘いOKをもらった。

しかし翔平はその席に、咲良と相性の悪いさおりを誘う。空気の読めない男だと思ったが、話していくなかでさおりと仲良くなる咲良なのであった。


―こんなに時間がかかるとは思わなかったわ…

レポートを出し終わった高揚感と、ここ数日の寝不足による極度の疲労をかかえたまま、咲良は出勤した。

今日は、定例の海老原との個人面談だった。

咲良はその席で、さおりが言っていたフェアトレード商品の話を持ちかけた。

海老原は突然の提案に驚いていたが、咲良の熱意を買ってくれたのか「検討する」と言ってくれた。さおりが勤める一流化粧品会社の名前も効いたのだろう。



レポート提出日、ロビーのプリンターの前には、見たこともないほどの大行列が出来ていた。

緊張した面持ちで教室に向かうと、いつもよりも集まりが悪い。みんな口々にレポートにどれだけ時間がかかったか、仕事との調整が大変だったか、出来に納得出来ていないかを言い合っている。

「今日はレポートのまとめということで、何人か前で発表してもらおうと思います。皆さん、誰に当たるかはわかりませんから、聞きながら発表のシミュレーションをしていてくださいね」

最初の発表は、官僚の元岡賢治だった。教科書の回答のようなロジカルな発表に、クラスメイトは感嘆の声を漏らす。

―頑張ったつもりだったけど、元岡さんと比べると、全然ダメだわ……。

2人発表し終わったところで、先生が改まって言った。

「次は、目の付けどころが良かった例を発表してもらいます。本田さん」

―えっ!?私?

咲良は慌てて立ち上がり、机の角に太ももをぶつけそうになりながら、みんなの前に立った。

目の前には、有名企業の総合職や役職のついたクラスメイトたちが並ぶ。プレゼンを聞くことはあっても、前に立つことなんてほとんどなかった。

前のスクリーンに、咲良のロジックツリーが映し出されると、少し足の震えを感じる。

―あの時の翔平くんのプレゼンを思い出して…。わかりやすく伝えよう。

深呼吸を一つして、ゆっくりと咲良は話し始めた。

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